三重県桑名市[えにし治療院]多度山麓名古屋から40分の整体[東洋医学]パーソナルトレーニング

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  • 坐骨神経麻痺の後遺障害を軽減するための深部感覚トレーニング
    坐骨神経麻痺の後遺障害を軽減するための深部感覚トレーニング坐骨神経麻痺(末梢神経麻痺)は、神経が断裂、損傷することで、膝関節の屈曲不能、下垂足(drop foot)などの症状が生じます。スポーツの外傷、交通事故などが原因で神経を断裂、損傷します。坐骨神経痛の場合は、神経が圧迫、絞扼(こうやく)されている箇所を除去することで改善されます。しかし、坐骨神経麻痺の場合は、神経が完全に断裂していたら深刻な障害が残ります。今回は、完全麻痺(膝関節の屈曲が不能、足関節が下垂足)で症状が固定している状態に効果があるかわかりませんが、膝をわずかでも自力で曲げることができる状態の後遺障害を軽減するためのリハビリ方法について考えたいと思います。監修:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細脛の骨(脛骨と腓骨)の傾き骨の役割は体を支えることです。骨格は200個以上の骨が組み合わさって構成されています。骨の形は各骨さまざまな形状をしています。体を支える大腿骨や脛の骨は長管骨といって長さのある骨です。各骨には、骨の形状によって、その骨が体を支えるのに、もっとも強度を発揮する位置があります。長管骨は、垂直位置に立てた位置がもっとも強度を発揮します。脛の骨は、脛骨と腓骨という骨が合わさって体を支えます。しかし、足が麻痺している状態では感覚が消失しているので、脛の骨が傾いていることに気づきません。長管骨は長軸方向に圧縮の圧がかかる位置で最も強度を発揮しますが、骨が傾いた位置では剪断力(せんだんりょく)といって切り裂く力が脛に働いてしまいます。これは、スポーツ選手選手が繰り返しのジャンプやランニングで疲労骨折やシンスプリントなど、骨を壊してしまうほどの負荷になります。脛の骨が傾いていると骨の一点に剪断力が集中してしまうのです。脛の骨は垂直位置に立てて、体を支えることが大切です。健康なスポーツ選手でも疲労骨折してしまうわけ手足の骨の位置や曲がりぐあいというのは、体の中の無意識な感覚の流れによって調整されます。この感覚は深部感覚といいます。おそらく、四肢を麻痺した事のある人たちは深部感覚の存在に気づいているのではないでしょうか。感覚が消失した部位は、ただの肉の塊でしかない、感覚が消失する前は、この肉の塊の中に深部感覚が存在していたからです。この感覚は失ってみて、はじめて、その存在に気づく、無意識の感覚です。ですから、健康なスポーツ選手には気づきようがないのです。人の体は、猫背で姿勢を崩していても、体の調子が悪くても、現状の体を深部感覚が調整しています。ランニングをしていて深部感覚に気づくことはありませんが、脛の負担のかかり具合、違和感、痛みなどの感覚によって、深部感覚の調整が上手く出来ていないことを知ることができます。しかし、脛の負担のかかり具合、違和感、痛みなどの感覚が何を意味しているのかを知ることができるスポーツ選手は稀だと思います。結局、その意味が分からない選手は、脛の一点に剪断力が集中したまま、ランニングを繰り返して足を故障してしまうのです。そして、深部感覚は低下し、鈍くなることで、体を思うように扱えなくなっていくのです。深部感覚とは*深部感覚とは「固有感覚(proprioception)」、自分の身体を所有する感覚、つまり、自分を感じる感覚です。この感覚を発見したのはイギリスの生理学者であるサー・チャールズ・シェリントン(1857-1952)です。深部感覚というのは、目を閉じた状態でも手足の位置や曲がりぐあい、その動きを感じることができる感覚です。皮下、筋肉、腱、筋膜、骨膜、関節などに受容器があります。受容器(固有感感覚受容器 proprioceptor)とは、身体の内部の刺激を感知する細胞や器官のことで、筋紡錘、腱紡錘、ルフィニ小体、パチニ小体などがあります。深部感覚には、主に「位置覚」、「運動覚」、「重量覚」などがあります。私たちは、目を閉じていても四肢や体幹の各部位の位置関係がわかる位置覚、関節の動きがわかる運動覚、物をもってその重さがわかる重量覚のおかげで自分の身体を所有することができるのです。私たちは、身体の内部の刺激を受け取り(受容器)、その刺激の情報を中枢で処理・統合したり、脳の情報を筋肉に伝えたりして知覚するこよができます。これに加えて、皮膚が関節の動きにつられて伸びたり、縮んだりすることによって、皮下にある受容器が働きます。つまり、深部感覚は、自らが動くことによって生じる、身体の内部の刺激を感じ取る感覚なのです。骨を立てる原理感覚のないものを通して、脛の骨を立てることができるのか?という疑問が起こるかもしれません。まず、麻痺側の足では深部感覚を感じることができません。なにで、脛の垂直位置を感じるかというと「手応え」です。たとえば、手元のボールペンの端に人差指を添えて机の上に垂直に立ててみて下さい。そのとき垂直に立った長軸方向への「手応え」はしっかりと感じとれるはずです。机の面と接触するボールペンの先の感じもわかるのではないでしょうか。それに視覚が加われば、さらに「手応え」を感じることが容易になります。人は体の延長にあるものを感じることができるのです。膝に感覚が残っていればその延長にある脛の骨の手応えを得る野球の選手からバットは腕の延長、グラブは手そのものという表現を聞いたことがあります。おそらくこれらは、表在感覚の触覚、圧覚、深部感覚の抵抗覚などが関係しているのだろうと思います。私が坐骨神経麻痺で足の感覚と運動を失ったとき、その足はただの肉の塊でした。ですが、その中に脛という棒(脛骨と腓骨)があることは手からも感じとることができました。机の上にボールペンを立てるのと同様、私は「脛という棒」を床に対して、垂直に立てることを繰り返しました。その積み重ねは足に深部感覚を取り戻し、さらにその「存在」を実証したのです。表在感覚(皮膚感覚)の触覚と圧覚皮膚の表面に触れたとき、あるいは圧迫や牽引によって皮膚が変形する刺激によっておこる感覚です。深部感覚の抵抗覚深部感覚の抵抗覚は、物体を押してその硬さがわかる感覚、また自分の体に力がかかっていることを感じ取る感覚です。脛の骨を立てるトレーニング方法麻痺側の足の深部感覚を取り戻すためには、脛の骨をを床に対して、垂直に立て、「手応え」を得ることを繰り返します。その積み重ねは、足に深部感覚を取り戻し足の実感へと変化していきます。ただし、坐骨神経の圧迫や絞扼(こうやく)があれば、それを改善し、神経が疎通する状態でトレーニングをおこなうことが必要です。脛を垂直位置に立てるときは、目でみて、手で感じて、足(膝)で感じて、これらの情報を総合的に処理し、脛の骨を描き出していきます。目(視覚)や手足の感覚器を通して脛の骨の垂直位置を探りだし、その新たな位置を脳に上書きしていきます。手応えを得て深部感覚を実証するためにおこなうこと触圧覚(触れる)、視覚(見る)などから位置を決定し、自分の重さを加え、骨の位置を維持するために、自らの運動で内部に生じる刺激を感知し、感覚にすること脛の骨をを立てる深部感覚トレーニングイスに座り、麻痺側の足の脛を垂直に立てる両手を重ね、麻痺側の膝の上に置く、重心を少し前方へ移動する体の重さが加わり、その重さを脛の骨の長軸方向で受けることができていたら、骨の「丈夫」「安定」下手応えが得られるさらに、片方の手で脛の下端(足首)を把握し、重心を前方に移動するその重さを脛の骨の垂直位置で受けることができていたら「手応え」が増す重さを借りて脛の骨の垂直位置を知る自分の体の重さ(自重)だけでは、脛の骨の垂直位置がわかりにくい、という場合は、「重さをかりる」という方法があります。重力を正しく受けて立つ地面の上に立って体を支えるためには、重力に抗う(あらがう)強い筋肉が必要だと思い込んでいる人が多いのではないでしょうか。しかし、赤ちゃんがつかまり立ちから、歩きはじめの時期は、強い筋肉がありませんが、骨格のバランスを取りながら立って歩くことができます。実は立つための強い筋肉よりも、重力を正しく受けて立つための骨格の位置が必要なのです。四肢が麻痺に侵されていない健康な人も、重力に抗うことで、腰痛、膝痛、不定愁訴など様々な問題に発展しています。脛の骨を垂直位置で立つイスに座った状態で、脛の垂直位置を実感できてからおこないます。これは、麻痺側の脛の骨を義足のように使えるように訓練していきます。すでに、歩行訓練をはじめている人は、筋肉ではなく、脛の骨を垂直位置で正しく重力を受けることですので、立つということを見直してみてはいかがでしょうか。「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)私が末梢神経麻痺から回復するために工夫しおこなったリハビリにつきましては、「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)に執筆しました。もし、心が折れていない、諦めたくないという方は深部感覚を試してみてはいかがでしょうか。坐骨神経麻痺の治療坐骨神経が完全に断裂して、完全麻痺という状態は稀にあるそうですが、私のような神経のつながりが断たれていない坐骨神経麻痺の状態であれば、後遺障害を軽減できる可能性はあると思います。ただし、リハビリをするのは、ご本人の強い意志が必要ですし、必ず回復する、という保証もありません。ですが、もし、心が折れていない、諦めたくないという方は深部感覚を試してみてはいかがでしょうか。私が経験した坐骨神経麻痺のことは、こちらをご覧ください。坐骨・腓骨・脛骨神経麻痺を改善するためのリハビリ方法(末梢神経麻痺)「末梢神経麻痺」治療のサポートをご希望の方当院では、体の不調や障害を改善する治療や、健康増進、パフォーマンス向上のための施術を行っています。一人一人に最適なサポートを心がけておりますので、症状や気になることがあれば、どうぞお気軽にお知らせください。遠方からの来院者や集中的なケアを希望される方のために、個別指導やパーソナルトレーニング、股関節覚醒コースも用意しています。小学生からシニア、アマチュアからプロのスポーツ選手まで幅広くサポートしております。再発防止、健康増進、パフォーマンス向上のトレーニングもご希望に応じて指導しています。トレーニング内容は、個々の体の状態に合わせてカスタマイズしております。どうぞよろしくお願いします。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • 坐骨・腓骨・脛骨(末梢神経)麻痺の後遺障害を軽減するためのリハビリ方法
    坐骨・腓骨・脛骨神経麻痺を改善するためのリハビリ方法(末梢神経麻痺)坐骨神経痛と坐骨神経麻痺は原因や症状が異なります。坐骨神経痛は、神経が圧迫されることで痛み、しびれ(異常感覚)などの症状が生じます。腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなどの疾患にともなって坐骨神経痛の症状が出現することもあります。坐骨神経麻痺は、神経が断裂、損傷することで、膝関節の屈曲不能、下垂足(drop foot)などの症状が生じます。スポーツの外傷、交通事故などが原因で神経を断裂、損傷します。坐骨神経痛の場合は、神経が圧迫、絞扼(こうやく)されている箇所を除去することで改善されます。しかし、坐骨神経麻痺の場合は、神経が完全に断裂していたら深刻な障害が残ります。今回は、末梢神経麻痺の後遺障害を軽減するためのリハビリ方法について考えたいと思います。監修:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細私が経験した坐骨神経麻痺私は、体を柔軟にするための開脚ストレッチをしたときに坐骨神経が損傷しました。一般に開脚ストレッチは無理のない程度におこなうものですが、私がそのときおこなったのは、いわゆる股裂き(またさき)といって、痛みに耐えながら強制的に開脚可動域を広げる方法です。正しくは「股割り」をおこなわなければならないのですが、知識がないまま股裂きをおこなってしまったのです。坐骨神経が損傷した瞬間は、臀部あるいは大腿のつけ根辺り(坐骨神経)でバチンッと何かがはじけました。直後、臀部の激しい痛みとともに右の足指の感覚が薄れはじめ、数時間後には右足が、ぷらんと垂れました。このとき、筋損傷だけにとどまらず坐骨神経を損傷しました。膝は、わずかに動かせるくらいで、膝から下は完全に麻痺、歩行困難になりました。坐骨神経、腓骨神経、脛骨神経坐骨神経は、お尻(梨状筋)から、太ももの裏(大臀筋、大腿二頭筋)を通って、膝の裏で「腓骨神経」と「脛骨神経」に分かれ、腰椎から足の指まで伸びている神経です。腓骨神経は、膝の裏から下腿の前を通り、浅腓骨神経と深腓骨神経に分かれ、足首から足の指まで伸びている神経です。腓骨神経の損傷では、足の伸筋が働かなくなり、足が垂れて下垂足(drop foot)になります。脛骨神経は膝の裏の真ん中を下垂し、ふくらはぎから足の指先まで伸びている神経です。脛骨神経の損傷では、足の屈筋が働くなり、つま先立ち不可能になります。解剖学アトラス 越智淳三=訳股裂き(またさき)で筋を切った結果、失われた足の感覚を追い求めて2004年11月のある夜、私は暗闇の中で「感覚の異常」という恐怖におびえていた。私の右脚は、私の意識に反応することなく、無意識と無の合間から、かつては私の脚だったことを忘れ去られまいと、もがき苦しみ、私の身と心にこれまでに経験がないほどの恐怖を投げつける。私の右脚は、私の右脚という形をした、ただの肉の塊だった。なぜ、このような事態になってしまったのだろうか。原因は、私が180度開脚に憧れ、無理な開脚ストレッチを繰り返し、結果、ある一線を越えてしまったことにある。カラダの構造にそぐわない無理な動きによって、神経回路がショートし、末梢神経麻痺(まっしょうしんけいまひ)という状態に右脚が故障してしまったのだ。故障の瞬間はいまでもよく覚えている。大きく開脚をして、床に胸をつけて大腿の筋肉が張り裂けんばかりにグイグイ伸ばしきった。その瞬間、伸張限界を超えた筋肉が一気に収縮、臀部あるいは大腿のつけ根辺りでバチンッと何かがはじけた。直後、臀部の激しい痛みとともに右の足指の感覚が薄れはじめ、次第に右足首のコントロールを失う。数時間後には右足が、ぷらんと垂れた。筋損傷だけにとどまらず末梢神経に障害がおきた。おそらくL4(腰神経)〜S1(仙骨神経)のレベルで故障し、足の指は曲げ伸ばしができず、腿も動かなかった(足の指の伸筋と屈筋・下腿の伸筋と屈筋が運動不能「完全麻痺」、膝の曲げ伸ばし(屈筋)はわずかに運動可能だった。大腿前面はしびれていた。一般には、麻痺としびれが混同されていることが多い。麻痺は、神経の障害により身体機能の一部が損なわれる状態のことを言う。たとえば、運動しようとしても、四肢などに十分な力が入らず、感覚が鈍く感じる状態(不完全麻痺)。またはまったく動かすことができない。感覚がまったく感じられない状態(完全麻痺)。つまり麻痺とは、運動障害であり、しびれは感覚の異常なのだ。その日の夜から感覚の異常という恐怖に襲われた。感覚の異常には、異常感覚、錯感覚、知覚過敏、無感覚などがある。異常感覚とは、外的刺激によらない感覚の異常であり、誘因なく熱さや痛みなどを感じることだ。しびれなどがそれである。鎖感覚とは、外的刺激による感覚の異常であり、触られただけで冷たく感じたりすること。知覚過敏とは、感覚を強く感じてしまうこと。感覚鈍麻とは、感覚を弱く感じること。無感覚とは、感覚をまったく感じないこと。右足の感覚の異常は皮膚分節から、これがどの神経レベルの故障なのか、理解する手掛かりになった。末梢神経は脳および脊髄より出て全身に分布する。脳からです神経を脳神経、脊髄から出る神経を脊髄神経という。末梢神経系は、機能的には運動や感覚機能を司る体性神経系と各種の自律機能を司る自律神経系とに分類される。脊髄神経の感覚神経と、その神経によって支配される皮膚領域には規則的な対応があり、皮膚の脊髄神経支配領域が分節性に配列している。これを皮膚分節という。感覚の異常は、決まって暗く静まる夜中に激しく襲ってきた。右足の末端は、完全に麻痺して、ただの肉の塊のはずなのに、ジンジンと脈打つ鼓動とともに錐で突き刺すような鋭く激しい痛みが迫ってくる。それはまるで灼熱と極寒を行き来しているようであり、薄手のタオルケットが足先に触れたためか、または痛みからなのか、それとも恐怖なのか、私は叫びながら飛び起きて、暗い部屋に明かりをともす。横になっているよりも壁を支えに立っている方がましな気がして、右脚は接地できないながらも、一晩中でも立っている方がいくぶん安心だったそれでも朝日が差し込むころになると恐怖は和らぎ、わずかながら仮眠をとることができた。日中は垂れ下がるつま先をマジックバンドで背屈に固定し、家内の肩をかりて移動した。感覚を感じないぶら下がった右脚では、カラダを支えることすらできなかった。私のものなのに私のものでない脚が右下方にぶら下がっていて、運動は起こせない。足の位置も、足にかかる抵抗、重量もわからない状態では、右脚を何かに引っかけてもわからない。同じような状態に陥った人には骨折してしまう人も多いだろうと思った。まさか、準備運動やリハビリで馴染みのあるストレッチが、故障の原因になるとは思いもしなかった。私は大学卒業後、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得し、病院に勤務していた。それゆえに、今回のようなケースの末梢神経麻痺が現代の医療では治療が難しいものだということを頭では理解できたが、恐怖と睡眠不足、精神的な不安でいらだち、とてもすぐには冷静になれなかった。意識に反応しない右脚に、しばらく途方に暮れたが、家族の献身的な支えがあり、やがて私は前進する覚悟を決めた。「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)P18〜P22私が末梢神経麻痺から回復するために工夫しおこなったリハビリにつきましては、「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)に執筆しました。坐骨神経麻痺で辛いことは感覚の異常と歩行困難私の場合は膝から下は完全に麻痺していましたが、膝はわずかに動かすことができたので、坐骨神経の完全断裂ではなかったのだと思います。当時、私が信頼している先生にみてもらいましたが、坐骨神経が完全断裂していないにしても、治療が難しいとのことでした。損傷後、1ヶ月くらいは、果たして足は治るのだろうか、という将来の不安と感覚の異常で睡眠不足がつづき、心身共に疲弊していました。また、右足が麻痺しているので車を運転することができない、歩行が困難なので家族の介助なしでは移動ができない、自分一人では身動き取れませんでした。損傷箇所を探し出す損傷した瞬間は、臀部あるいは大腿のつけ根辺り(坐骨神経)でバチンッと何かがはじけました。直後、臀部の激しい痛みとともに右の足指の感覚が薄れはじめました。バチンッと何かがはじける音は、膝をわずかに動かすことができたので、坐骨神経が完全断裂した音ではなさそうです。考えられるのは、その周辺の筋肉の線維が切れる音でしょうか。強制的な筋肉のストレッチで、伸張限界を超えた筋肉は一気に縮みます。縮んだ筋肉が坐骨神経を圧迫している可能性、絞扼している可能性、断裂はしていなくても損傷している可能性が考えられるので、それらを考慮し触察をどれほどしたでしょうか。神経が疎通し、回復へ向かう状態にするための手掛かりを求めましたが、当時の私の実力では、状態を把握するにいたりませんでした。それでも、激痛や感覚の異常は緩和されていきました。おそらく、損傷後の1ヶ月くらいは損傷箇所の炎症が原因で激しい感覚の異常が起こっていたのだと思います。歩行訓練の前にやらなければならないリハビリ下垂足(drop foot)は、つま先、足首が垂れ下がった状態です。筋肉は全く反応しませんので、足が垂れないように足首を90度にマジックバンドで固定しました。以前に病院のリハビリ科に勤務していた経験から坐骨神経麻痺など末梢神経麻痺のリハビリが難しいことは知っていました。そして、私が知り得る筋肉強化訓練や歩行訓練では、私が回復していく手応えはありませんでした。当時は、子供と自転車や一輪車に乗る練習をしてたので、バランスが大切だということを経験していました。自転車に補助輪をつけて練習するのが当たり前でしたが、当時、自転車屋さんに教えてもらったのはペダルを外して練習する方法でした。ペダルがありませんから足を使って自転車を前進させます。子供は1週間もすると両足で地面を蹴って、自転車でスーッと前進できるようになります。この段階になると自転車でバランスがとれているので、後はペダルを装着するだけです。子供はペダルを漕いで簡単に自転車を乗り回しました。それで、闇雲に歩行訓練をするのではなく、麻痺側の脛の骨を立てるバランス訓練からはじめました。両手を使って麻痺側の脛の骨を地面に立てます。しっかり地に足が着いている状態の指標は、安定感です。脛の骨が垂直に立って、長軸方向に圧がかかれば手応えでわかります。そして、膝には感覚があったので、脛の骨を立てると、義足の感覚と重なりました。結果的にこのような原始的な方法がきっかけで、深部感覚の存在に気づくことができました。深部感覚のリハビリ深部感覚の存在に気づくまでは、筋肉と関節でしか考えることができませんでした。マッサージで反応がない筋肉に刺激を与える。モビリゼーションで関節が固まらないよう足を動かす。これまでは、外部から刺激を入れる考えしかありませんでした。深部感覚のリハビリは、自らの運動で生じた内部の刺激を感覚にしていかなくてはなりません。深部感覚の存在を知って、リハビリの幅が広がり、坐骨神経麻痺を攻略する突破口が開きました。深部感覚とは*深部感覚とは「固有感覚(proprioception)」、自分の身体を所有する感覚、つまり、自分を感じる感覚です。この感覚を発見したのはイギリスの生理学者であるサー・チャールズ・シェリントン(1857-1952)です。深部感覚というのは、目を閉じた状態でも手足の位置や曲がりぐあい、その動きを感じることができる感覚です。皮下、筋肉、腱、筋膜、骨膜、関節などに受容器があります。受容器(固有感感覚受容器 proprioceptor)とは、身体の内部の刺激を感知する細胞や器官のことで、筋紡錘、腱紡錘、ルフィニ小体、パチニ小体などがあります。深部感覚には、主に「位置覚」、「運動覚」、「重量覚」などがあります。私たちは、目を閉じていても四肢や体幹の各部位の位置関係がわかる位置覚、関節の動きがわかる運動覚、物をもってその重さがわかる重量覚のおかげで自分の身体を所有することができるのです。私たちは、身体の内部の刺激を受け取り(受容器)、その刺激の情報を中枢で処理・統合したり、脳の情報を筋肉に伝えたりして知覚するこよができます。これに加えて、皮膚が関節の動きにつられて伸びたり、縮んだりすることによって、皮下にある受容器が働きます。つまり、深部感覚は、自らが動くことによって生じる、身体の内部の刺激を感じ取る感覚なのです。深部感覚を失ってみて「深部感覚の存在」を実感できる感覚しかし、深部感覚は体の位置、緊張、動きを無意識のうちに自動的に調節する感覚ですから、そもそもが意識されない感覚の流れであり、意識にのぼらない感覚ともいえます。実際、怪我や病気によって深部感覚を失ってみて「深部感覚の存在」を実感できる感覚です。確かなことは、「この感覚は、自らが動くことによって生じる体の内部の刺激を感じ取ることでしか目覚めない」ということです。坐骨神経麻痺の後遺障害を軽減するためのリハビリ坐骨神経の損傷の程度によりますが、損傷箇所に圧迫や絞扼などがあれば、神経が促通する状態にします。交通事故などの大きな衝撃で坐骨神経が完全断裂した場合は、私に経験がありませんので効果があるかわかりません。私のように部分的に損傷した場合は、麻痺側の「位置覚」、「重量覚」、「運動覚」をリハビリすることが必要だと思います。骨の位置骨の役割は体を支持することです。もし、膝に感覚が残っているのなら、義足のように肉の塊の中にある脛の骨を地面に立てて、体を支えるのに使えるようにしてみましょう。麻痺側の足は筋肉が働きません。それでも、骨は立てることができます。自重の感覚自重の感覚は接地衝撃の程度をはかるために重要です。麻痺側の足は、感覚がないために接地衝撃で足を壊す可能性が高まります。膝から上の感覚が残っていれば、脛の骨を義足のように使えるようにし、さらに自重の重さを感じれるようにしてみましょう。関節運動の方向関節は重心を運びます。足と膝の関節の運動方向がズレていると、重心移動が円滑におこなえないために、ぎこちない動作になります。これは関節に負担がかかるので、脛の骨を立てて、自重の重さを感じられるようになったら、足と膝の関節が滑らかに動く方向を探りましょう。坐骨神経麻痺のリハビリは難しい私の場合は、早期にリハビリを開始したことがよかったのだと思いますが、1年を過ぎた頃には日常生活に支障がないくらいに回復していました。そして、股裂き(またさき)の失敗から、正しい股割りトレーニングに励み、、歩行困難を経験したことから改めて歩行動作を見直すために山へ通ってトレッキングを楽しむようになりました。坐骨神経麻痺の症状が固定した状態から、どの程度、回復が見込めるかわかりませんが、深部感覚を目覚めさせることによって、思いもよらない変化や気づきがあるかもしれません。もし、心が折れていない、諦めたくないという方は深部感覚を試してみてはいかがでしょうか。深部感覚トレーニングの基本的な内容はこちらをご覧ください。坐骨神経麻痺の後遺障害を軽減するための深部感覚トレーニング「末梢神経麻痺」治療のサポートをご希望の方当院では、体の不調や障害を改善する治療や、健康増進、パフォーマンス向上のための施術を行っています。一人一人に最適なサポートを心がけておりますので、症状や気になることがあれば、どうぞお気軽にお知らせください。遠方からの来院者や集中的なケアを希望される方のために、個別指導やパーソナルトレーニング、股関節覚醒コースも用意しています。小学生からシニア、アマチュアからプロのスポーツ選手まで幅広くサポートしております。再発防止、健康増進、パフォーマンス向上のトレーニングもご希望に応じて指導しています。トレーニング内容は、個々の体の状態に合わせてカスタマイズしております。どうぞよろしくお願いします。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI 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  • 所有感覚・深部感覚(固有感覚)トレーニング
    所有感覚・深部感覚(固有感覚)トレーニング深部感覚の重要性については、これまでに執筆してきた書籍でも述べてきました。ですが、文章では表せないことがたくさんあります。ひとそれぞれに体の状態が違いますから、当然、深部感覚の状態もひとそれぞれです。当院では、来院された方の深部感覚の状態に必要なトレーニングを指導しています。院長:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。股割り歴20年、MATAWARI JAPAN 代表。パーソナルトレーニング。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細あなたは、自分の体を「所有」していますか?チェックシート手のツメが見えないように「グー」をつくれますか?手の指の先端を指のつけ根につけられますか?親指と小指の角度が180度になるように大きく「パー」にできますか?足指を握り込んで「グー」をつくれますか?足指を開いて「パー」にできますか?足指を使って床の上のタオルを拾えますか?両腕を真上にあげて耳につけられますか?指やかかとを浮かさないでしゃがめますか?立つ→いすに座る→立つ・・・を2〜3秒間隔でリズムよく繰り返せますか?片足で立った状態で体を上下に揺らせますか?立位体前屈で、手のひら全体が床につきますか?うまくできたものは、いくつくらいあったでしょうか?もしあなたが自分の体をちゃんと所有されていれば、チェックシートの項目はすべて難なくクリアできるでしょう。逆にいえば、うまくできなかったものがひとつでもあれば、「本当に自分の体を所有できているのだろうか?」と疑問をもっても良いと思います。またそれは、あなた自身のものであるはずの、体について問い直すチャンスといえるかもしれません。私たちは生きている限り、頭のてっぺんからつま先まで、ご自分の体は自分のものであるという感覚をふつうはお持ちだと思います。私たちは健常な体を持っていれば、自分の意のままに体をコントロールして、目的の動作をおこない、日常生活を送っていると自覚されているのではないでしょうか。いえ、むしろ、あまりに当たり前のことであるため、そういったことを意識することもなく日々を過ごしているのがふつうでしょう。当たり前に日常を送っていても不調、根拠の薄い感覚だるい。腰が痛い。肩がこる。目が疲れる。頭が痛い。疲れやすい。こういった不調は、よくあることと軽く考えられがちですが、そのような、つねにどこかすっきりしない慢性的な体の不調に悩まされている人は非常に多いです。それらの方々は、病院に通うほどでなかったり、病院に行っても病名はつかず、いわゆる不定愁訴といわれるものだったり、原因が特定できなかったということも多く、それらの症状と仕方なく付き合いながら、日々を、ふつうに、送っているのが実情のようです。そのような慢性的な不調のある人は、ある意味、不調のある状態が当たり前になっているので、ある日その不調がすっきりなくなったときには、「あれ?どうしたんだろう!」と驚きつつも、ふつうの健康的な状態をありがたく感じることができるでしょう。逆に考えれば、ふつうの状態というのは、失って初めて、そのありがたみを当然ではないものとして感じられるようになるということです。風邪をひいたときに、健康のありがたみがわかるということをよく聞きますが、それも同じことです。ようするに、私たちが「当たり前」と思っていることは、実際はとても根拠の薄い感覚でしかないということです。ある日突然、何かのきっかけで、その「当たり前」は失われてしまうかもしれないのです。根拠の薄い感覚、と書きましたが、私たちは生きている限り、薄い感覚ながらも、「私」には「体」が所属しているという感覚を持っているのではないかと思います。私たちは、自分の体を所有していることに対して無自覚であるおおざっぱにいってしまえば、自分で体をコントロールできるか否かというところに、体を所有しているか否かの分かれ目があるといえそうです。チェックシートをおこなってみて、体をコントロールできているとはいえないこの状態、自分の体を所有できていると言い切れない、この状態は、一体何なのでしょうか?無自覚であるがゆえに、所有していることを忘れ、いつしか所有感覚を失ってしまうのが私たちなのです。しかし逆にいえば、それを、自覚的に所有しているという状態・感覚に変えることができればよいのです。つながりを回復するではどうすれば、体を所有できるのでしょうか。所有感覚を回復できるのでしょうか。それにはいくつかプロセスがありますが、何よりも大切なことは、「体のつながり」に気づき、それを取り戻すことです。私たちの体は、骨同士のつながり、筋肉同士のつながり、神経同士のつながりなどによって、ひと続きの物体として存在してます。もしもひと続きにつながっていないパーツがあるとすれば、それはもはや自分の体とは呼べないでしょう。外見上つながっているのは当然として、問題なのはその内実です。では、内実、中身まできちんとつながっている体というのはどういう状態でしょうか。つながりのある身体というのは、手足指先の先、つまり「末端」まで「感覚」が行き届いた状態にある身体です。実は、私たちの体の感覚は、末端から薄らいでいくのです。その末端の薄れた感覚を取り戻すことで、体のつながりは回復に向かって動き出すのです。ふつうに生活していると、手の指は大活躍するパーツです。ですから、私が指先の感覚が薄れるといっても、あまり信じてもらえません。というより、よほどのことがない限り自分は大丈夫と思ってしまうか、ピントこないというのが正直なところかもしれません。ですが、チェックシートをおこなっていただくとわかるとおり、できているつもりでできていないのが、指先など末端の感覚なのです。所有感覚とは深部感覚(固有感覚)のこと私たちの体は、いつも身近にあります。身近にあるそれが「自分の肉体である」ということは、誰も疑うことはないでしょう。しかし、神経を損傷すると、それが支配している肉体は、「自分のものであって自分のものでない」はっきりしないモノに変わることがあります。私たちがさまざまな環境の変化に適応して生きていくためには、環境の変化に対応して体の機能を調整する仕組みが必要です。神経は、体の外部環境や内部環境の変化に関する情報を脳へ伝えたり、情報を処理・統合したり、脳の情報を筋肉などに伝えたりして、体の各器官の働きを調整します。より詳しく見れば、神経系は、その機能の中心になる中枢神経系と中枢と体の各部を連絡する末梢神経系に分類されます。中枢神経系は脳と脊髄からなります。末梢神経系は体の運動と感覚をつかさどる体性神経系と、循環・呼吸・消化などの各種の自律機能をつかさどる自律神経系に分類されます。さらに体性神経系は、感覚神経と運動神経、自律神経系は、内臓求心性神経、交感神経と副交感神経に分類されます。自分の体から、これらの情報が途絶えてしまったらどうなるのか。神経の損傷の程度にもよりますが、外部環境や内部環境の情報が途絶えてしまい、感じることも、動くこともなく「自分のものであって自分のものでない」、自分の肉体の形をした、ただの肉の塊と化すのです。言い方を変えると、「自分の体はここにあるが、私はこの体を所有してない」ということになります。実は、神経を損傷するような大ケガではなくても、体の機能が低下している状態では、確実にこの自分の体を所有する感覚が鈍くなっています。所有感覚が鈍くなっているサイン運動不足を感じている。体がゆがんでいると感じる。体が硬いと感じる。体が重く思うように動かせないと感じる。日頃、運動不足を感じていて、健康のために体操やウォーキングなどで何かしら体を動かした方がよいだろうと思っているとしたら、その意識の奥では、体を動かすことで自分を実感し、自分の体の所有者でありたいと願う無意識の力が働いているのかもしれません。また、体がゆがんでいる、体が硬い、体が重く思うように動かせない、などと感じることがあります。これらが、自分の体の所有感覚が薄らいでいるためのサインだと考えると、心身の不調や症状というのは、自分の体の所有感覚が消えるのを食い止めるために、体が声を大にして発しているサインだということになります。そして、所有感覚が消滅するということは、体の組織の一部が生命をなくすことなのかもしれません。深部感覚とはここまで「所有感覚」と述べてきましたが、もう少し難しい言葉ではそれは「深部感覚」といい換えられます。*深部感覚とは「固有感覚(proprioception)」、自分の身体を所有する感覚、つまり、自分を感じる感覚です。この感覚を発見したのはイギリスの生理学者であるサー・チャールズ・シェリントン(1857-1952)です。深部感覚というのは、目を閉じた状態でも手足の位置や曲がりぐあい、その動きを感じることができる感覚です。皮下、筋肉、腱、筋膜、骨膜、関節などに受容器があります。受容器(固有感感覚受容器 proprioceptor)とは、身体の内部の刺激を感知する細胞や器官のことで、筋紡錘、腱紡錘、ルフィニ小体、パチニ小体などがあります。深部感覚には、主に「位置覚」、「運動覚」、「重量覚」などがあります。私たちは、目を閉じていても四肢や体幹の各部位の位置関係がわかる位置覚、関節の動きがわかる運動覚、物をもってその重さがわかる重量覚のおかげで自分の身体を所有することができるのです。私たちは、身体の内部の刺激を受け取り(受容器)、その刺激の情報を中枢で処理・統合したり、脳の情報を筋肉に伝えたりして知覚するこよができます。これに加えて、皮膚が関節の動きにつられて伸びたり、縮んだりすることによって、皮下にある受容器が働きます。つまり、深部感覚は、自らが動くことによって生じる、身体の内部の刺激を感じ取る感覚なのです。自己を実感できる骨格ポジションをつくる深部感覚の受容器(固有感覚受容器)は、皮下、筋肉、腱、筋膜、骨膜、関節などに広く分布しています。深部感覚を目覚めさせるためには、これらの受容器が、体の内部の刺激を敏感に感知できる状態にあることが必要です。それは、骨、関節、筋肉などの器官がもっとも機能を発揮できる体の状態でもあります。骨には体を支える役割、関節には重心を運ぶ役割、筋肉には骨格位置を調整する役割があります。機能的な体というのは、これらの各器官が無理なく役割を果たすことができる、というのがもっとも重要だといえるのではないでしょうか。たとえば、立っているだけ、座っているだけなのに疲れる、と訴える人がいます。これは、体の各器官が無理な役割を担っているために引き起こされた体の状態と考えられます。立つ・座るというのは、本来ならば骨が体を支え、筋肉は骨格位置を調整しながら必要最小限の筋力で体を保持する程度にしか機能を使う必要がなく、疲れるようなことはないはずです。たとえば、体を支える骨が傾いた状態は体にとって不安定で、筋肉は、体を支えるという機能も負担することになります。骨格の崩れの程度の分だけ、筋肉は無理な役割を強いられるのです。この状態では深部感覚が目覚めるどころではなく、その先、さらに体は無理を強いられ、本来の機能が低下していく恐れが高まります。トレーニングでは、体がもっとも機能する状態へ骨格ポジションをつくっていきます。トレーニング項目どんな姿勢を目指せばよいか→機能的肢位基本事項→体の基本お尻の関節からお辞儀をする、足を動かす→股関節のど元の関節から腕を動かす→胸鎖関節ひじの関節から手のひらを返す→腕橈関節首にしわができない頭の位置で五感を敏感にする→鼻棘耳孔線恥骨で座る→トライアングルベース筋肉を使えるようにして柔軟で動ける体にする→筋肉を収縮する体の土台をレベルアップする→足の接地足の指先→足の末端から回復する足のアーチ構造→足を回復する上半身の要をレベルアップする→手手の指先→手の末端から回復する立体的な手→手を回復する体の機能を回復する→全身をつなげるひじ、肩を回復する股関節を回復する習慣をリセットして体を整える→姿勢・立つ・座る・しゃがむアスリートの「動き」を変える深部感覚トレーニング滑らかに動き続けるためには、空間の中で「動き」に適した骨格位置を認識すること。そのためには、空間の中で自分の体を立体的に観察し、なおかつ、内部の各パーツを意識化することが必要です。意識化とは、もっとも身近にありながら普段、意識に上がらない深部感覚を鮮明な無意識へと色濃く重ねあわせることです。空間には重力という未知なる力が降りそそいでおり、それを無理なく受けることができる骨格位置があります。外部の重力と内部の運動・感覚の働きは、空間内の自分の立ち位置をさじ加減ひとつで良くも悪くも動かします。ヒトにできることは、深部感覚をかき集めて、「動き」を創造するする骨格位置を認識することです。そして、うつろいゆく重心のゆくえを絶えず実感することが「動き」を滑らかにすることにつながります。筋、関節運動の可動、柔軟性を活かすトレーニングクラシックバレエ、フィギュアスケート、新体操、体操、ダンス、アーティスティックスイミングetc筋、関節運動の可動、柔軟性を活かすためにトレーニングをしても、筋、関節の運動方向に誤りがあると、腰、脚、膝、足、足指のトラブルにつながり、怪我・不調の原因になります。トレーニングのポイントはアクセルで可動し関節の構造に従うことです。そして、重心移動を円滑におこないます。心肺機能を高めるトレーニングウルトラマラソン、マラソン、長距離走、登山、駅伝、水泳etc心肺機能を高めるトレーニングをしても、動きにおいて心肺系を保持する骨格ポジションに不備があるとダメージが蓄積し、腰、脚、膝、足、足指のトラブルにつながり、怪我・不調の原因になります。トレーニングのポイントは呼吸器系が十分に機能する状態で心肺系(胸郭)を保持して動くことです。そして、筋ポンプ作用で血液循環を円滑におこないます。瞬間的に力を発揮するトレーニング野球、サッカー、ラグビー、ゴルフ、テニス、バスケットボール、バレーボール、相撲、柔道、剣道、短距離走、投てきetc瞬間的に力を発揮する必要があってトレーニングをしても、瞬間的な力を発揮するための準備が不足していると、首、腕、肩、肘、手、手指、背中、腰、脚、足、足指のトラブルにつながり、怪我・不調の原因になります。トレーニングのポイントはニュートラル重心から円滑な重心移動で動き、脊髄反射(伸張反射)を発動することです。【書籍】深部感覚のメソッド指先から身体を整える機能回復のための所有感覚メソッド(春秋社)「深部感覚」から身体がよみがえる!: 重力を正しく受けるリハビリ・トレーニング(晶文社)構造動作トレーニング・東京教室第3日曜日(+前日の土曜日)運動の質を根本から変える構造動作理論に基づく「深部感覚トレーニング」を指導します。構造動作トレーニング・東京教室治療のサポート・パーソナルトレーニングをご希望の方当院では、体の不調や障害を改善する治療や、健康増進、パフォーマンス向上のための施術を行っています。一人一人に最適なサポートを心がけておりますので、症状や気になることがあれば、どうぞお気軽にお知らせください。遠方からの来院者や集中的なケアを希望される方のために、個別指導やパーソナルトレーニング、股関節覚醒コースも用意しています。小学生からシニア、アマチュアからプロのスポーツ選手まで幅広くサポートしております。再発防止、健康増進、パフォーマンス向上のトレーニングもご希望に応じて指導しています。トレーニング内容は、個々の体の状態に合わせてカスタマイズしております。どうぞよろしくお願いします。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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