三重県桑名市[えにし治療院]多度山麓名古屋から40分の整体[東洋医学]パーソナルトレーニング

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  • 坐骨神経麻痺の後遺障害を軽減するための深部感覚トレーニング
    坐骨神経麻痺の後遺障害を軽減するための深部感覚トレーニング坐骨神経麻痺(末梢神経麻痺)は、神経が断裂、損傷することで、膝関節の屈曲不能、下垂足(drop foot)などの症状が生じます。スポーツの外傷、交通事故などが原因で神経を断裂、損傷します。坐骨神経痛の場合は、神経が圧迫、絞扼(こうやく)されている箇所を除去することで改善されます。しかし、坐骨神経麻痺の場合は、神経が完全に断裂していたら深刻な障害が残ります。今回は、完全麻痺(膝関節の屈曲が不能、足関節が下垂足)で症状が固定している状態に効果があるかわかりませんが、膝をわずかでも自力で曲げることができる状態の後遺障害を軽減するためのリハビリ方法について考えたいと思います。監修:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細脛の骨(脛骨と腓骨)の傾き骨の役割は体を支えることです。骨格は200個以上の骨が組み合わさって構成されています。骨の形は各骨さまざまな形状をしています。体を支える大腿骨や脛の骨は長管骨といって長さのある骨です。各骨には、骨の形状によって、その骨が体を支えるのに、もっとも強度を発揮する位置があります。長管骨は、垂直位置に立てた位置がもっとも強度を発揮します。脛の骨は、脛骨と腓骨という骨が合わさって体を支えます。しかし、足が麻痺している状態では感覚が消失しているので、脛の骨が傾いていることに気づきません。長管骨は長軸方向に圧縮の圧がかかる位置で最も強度を発揮しますが、骨が傾いた位置では剪断力(せんだんりょく)といって切り裂く力が脛に働いてしまいます。これは、スポーツ選手選手が繰り返しのジャンプやランニングで疲労骨折やシンスプリントなど、骨を壊してしまうほどの負荷になります。脛の骨が傾いていると骨の一点に剪断力が集中してしまうのです。脛の骨は垂直位置に立てて、体を支えることが大切です。健康なスポーツ選手でも疲労骨折してしまうわけ手足の骨の位置や曲がりぐあいというのは、体の中の無意識な感覚の流れによって調整されます。この感覚は深部感覚といいます。おそらく、四肢を麻痺した事のある人たちは深部感覚の存在に気づいているのではないでしょうか。感覚が消失した部位は、ただの肉の塊でしかない、感覚が消失する前は、この肉の塊の中に深部感覚が存在していたからです。この感覚は失ってみて、はじめて、その存在に気づく、無意識の感覚です。ですから、健康なスポーツ選手には気づきようがないのです。人の体は、猫背で姿勢を崩していても、体の調子が悪くても、現状の体を深部感覚が調整しています。ランニングをしていて深部感覚に気づくことはありませんが、脛の負担のかかり具合、違和感、痛みなどの感覚によって、深部感覚の調整が上手く出来ていないことを知ることができます。しかし、脛の負担のかかり具合、違和感、痛みなどの感覚が何を意味しているのかを知ることができるスポーツ選手は稀だと思います。結局、その意味が分からない選手は、脛の一点に剪断力が集中したまま、ランニングを繰り返して足を故障してしまうのです。そして、深部感覚は低下し、鈍くなることで、体を思うように扱えなくなっていくのです。深部感覚とは*深部感覚とは「固有感覚(proprioception)」、自分の身体を所有する感覚、つまり、自分を感じる感覚です。この感覚を発見したのはイギリスの生理学者であるサー・チャールズ・シェリントン(1857-1952)です。深部感覚というのは、目を閉じた状態でも手足の位置や曲がりぐあい、その動きを感じることができる感覚です。皮下、筋肉、腱、筋膜、骨膜、関節などに受容器があります。受容器(固有感感覚受容器 proprioceptor)とは、身体の内部の刺激を感知する細胞や器官のことで、筋紡錘、腱紡錘、ルフィニ小体、パチニ小体などがあります。深部感覚には、主に「位置覚」、「運動覚」、「重量覚」などがあります。私たちは、目を閉じていても四肢や体幹の各部位の位置関係がわかる位置覚、関節の動きがわかる運動覚、物をもってその重さがわかる重量覚のおかげで自分の身体を所有することができるのです。私たちは、身体の内部の刺激を受け取り(受容器)、その刺激の情報を中枢で処理・統合したり、脳の情報を筋肉に伝えたりして知覚するこよができます。これに加えて、皮膚が関節の動きにつられて伸びたり、縮んだりすることによって、皮下にある受容器が働きます。つまり、深部感覚は、自らが動くことによって生じる、身体の内部の刺激を感じ取る感覚なのです。骨を立てる原理感覚のないものを通して、脛の骨を立てることができるのか?という疑問が起こるかもしれません。まず、麻痺側の足では深部感覚を感じることができません。なにで、脛の垂直位置を感じるかというと「手応え」です。たとえば、手元のボールペンの端に人差指を添えて机の上に垂直に立ててみて下さい。そのとき垂直に立った長軸方向への「手応え」はしっかりと感じとれるはずです。机の面と接触するボールペンの先の感じもわかるのではないでしょうか。それに視覚が加われば、さらに「手応え」を感じることが容易になります。人は体の延長にあるものを感じることができるのです。膝に感覚が残っていればその延長にある脛の骨の手応えを得る野球の選手からバットは腕の延長、グラブは手そのものという表現を聞いたことがあります。おそらくこれらは、表在感覚の触覚、圧覚、深部感覚の抵抗覚などが関係しているのだろうと思います。私が坐骨神経麻痺で足の感覚と運動を失ったとき、その足はただの肉の塊でした。ですが、その中に脛という棒(脛骨と腓骨)があることは手からも感じとることができました。机の上にボールペンを立てるのと同様、私は「脛という棒」を床に対して、垂直に立てることを繰り返しました。その積み重ねは足に深部感覚を取り戻し、さらにその「存在」を実証したのです。表在感覚(皮膚感覚)の触覚と圧覚皮膚の表面に触れたとき、あるいは圧迫や牽引によって皮膚が変形する刺激によっておこる感覚です。深部感覚の抵抗覚深部感覚の抵抗覚は、物体を押してその硬さがわかる感覚、また自分の体に力がかかっていることを感じ取る感覚です。脛の骨を立てるトレーニング方法麻痺側の足の深部感覚を取り戻すためには、脛の骨をを床に対して、垂直に立て、「手応え」を得ることを繰り返します。その積み重ねは、足に深部感覚を取り戻し足の実感へと変化していきます。ただし、坐骨神経の圧迫や絞扼(こうやく)があれば、それを改善し、神経が疎通する状態でトレーニングをおこなうことが必要です。脛を垂直位置に立てるときは、目でみて、手で感じて、足(膝)で感じて、これらの情報を総合的に処理し、脛の骨を描き出していきます。目(視覚)や手足の感覚器を通して脛の骨の垂直位置を探りだし、その新たな位置を脳に上書きしていきます。手応えを得て深部感覚を実証するためにおこなうこと触圧覚(触れる)、視覚(見る)などから位置を決定し、自分の重さを加え、骨の位置を維持するために、自らの運動で内部に生じる刺激を感知し、感覚にすること脛の骨をを立てる深部感覚トレーニングイスに座り、麻痺側の足の脛を垂直に立てる両手を重ね、麻痺側の膝の上に置く、重心を少し前方へ移動する体の重さが加わり、その重さを脛の骨の長軸方向で受けることができていたら、骨の「丈夫」「安定」下手応えが得られるさらに、片方の手で脛の下端(足首)を把握し、重心を前方に移動するその重さを脛の骨の垂直位置で受けることができていたら「手応え」が増す重さを借りて脛の骨の垂直位置を知る自分の体の重さ(自重)だけでは、脛の骨の垂直位置がわかりにくい、という場合は、「重さをかりる」という方法があります。重力を正しく受けて立つ地面の上に立って体を支えるためには、重力に抗う(あらがう)強い筋肉が必要だと思い込んでいる人が多いのではないでしょうか。しかし、赤ちゃんがつかまり立ちから、歩きはじめの時期は、強い筋肉がありませんが、骨格のバランスを取りながら立って歩くことができます。実は立つための強い筋肉よりも、重力を正しく受けて立つための骨格の位置が必要なのです。四肢が麻痺に侵されていない健康な人も、重力に抗うことで、腰痛、膝痛、不定愁訴など様々な問題に発展しています。脛の骨を垂直位置で立つイスに座った状態で、脛の垂直位置を実感できてからおこないます。これは、麻痺側の脛の骨を義足のように使えるように訓練していきます。すでに、歩行訓練をはじめている人は、筋肉ではなく、脛の骨を垂直位置で正しく重力を受けることですので、立つということを見直してみてはいかがでしょうか。「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)私が末梢神経麻痺から回復するために工夫しおこなったリハビリにつきましては、「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)に執筆しました。もし、心が折れていない、諦めたくないという方は深部感覚を試してみてはいかがでしょうか。坐骨神経麻痺の治療坐骨神経が完全に断裂して、完全麻痺という状態は稀にあるそうですが、私のような神経のつながりが断たれていない坐骨神経麻痺の状態であれば、後遺障害を軽減できる可能性はあると思います。ただし、リハビリをするのは、ご本人の強い意志が必要ですし、必ず回復する、という保証もありません。ですが、もし、心が折れていない、諦めたくないという方は深部感覚を試してみてはいかがでしょうか。私が経験した坐骨神経麻痺のことは、こちらをご覧ください。坐骨・腓骨・脛骨神経麻痺を改善するためのリハビリ方法(末梢神経麻痺)「末梢神経麻痺」治療のサポートをご希望の方当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • 膝痛、ひざの痛み、スポーツによる慢性の膝障害の改善方法と予防
    膝痛、ひざの痛み、スポーツによる慢性の膝障害の改善方法と予防膝の痛みの原因は、症状や背景が人それぞれ異なります。私は趣味で山へでかけ、トレッキングを楽しんでいます。今は歩いたり、走ったりしても膝が痛むことはありませんが、以前は下山中に膝が痛むことがありました。山で知り合ったシニアの方たちも膝が痛くなると話される方が多いです。中には、膝の手術をして痛々しい手術痕を見せてくれる方までみえます。膝が痛くて山登りができなくなることは、彼らにとって死活問題ですので、膝をサポーターで補強したり、筋肉を強化したりと、皆さん、それぞれに努力しているそうです。私の治療院には、スポーツで半月(板)損傷や膝靱帯損傷などの怪我をして手術をした後も、スポーツ中に痛むという方が来院されます。これは、慢性の膝障害といって、治療が難しく、治りにくい状態になっているものです。今回は、慢性の膝障害の改善方法と予防について考えたいと思います。監修:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細慢性の膝障害・オーバーユース(使い過ぎ症候群)慢性の膝障害は、ランニングやジャンプで膝関節の屈伸動作を頻繁に、長時間繰り返しおこなうことによって膝に痛みが生じます。痛みが出る箇所は、大腿四頭筋腱付着部・膝蓋腱、鵞足、腸脛靭帯です。オーバーユース(使い過ぎ症候群)とも呼ばれています。ジャンパー膝ジャンパー膝は、膝関節の屈伸動作を頻繁におこなうことによって、大腿四頭筋が引っ張られて、膝蓋骨(お皿)、膝蓋腱、脛骨粗面にまで牽引力が加わり、大腿四頭筋腱付着部炎や膝蓋腱炎を起こし、疼痛が発生します。鵞足炎(がそくえん)鵞足炎は、膝関節の屈伸動作を頻繁におこなったり、膝から下を外側に捻る動作を繰り返しおこなったりすることで、膝の内側の鵞足(縫工筋、薄筋、半腱様筋、半膜様筋の付着部)にを起こし、疼痛が発生します。腸脛靭帯炎・ランナー膝腸脛靭帯炎は、膝関節の屈伸動作を頻繁におこなうことによって、膝の外側の腸脛靱帯が大腿骨外顆と接触して炎症を起こし、疼痛が発生します。40代男性、半月板を損傷し手術、再び膝に激痛が走る40代男性、半月板を損傷して手術をしたが、再び膝に激痛が走りました。医師は、画像を確認し、半月板の問題でないかもしれない、との診断。膝の痛みは、半月板以外の何が問題で出現しているのでしょうか?下肢のアライメントを正しく配列するための、徒手療法を施します。動きだしの痛みは消失、運動が滑かになったが、フルスクワットの最終で、まだ痛みが残っています。膝関節の最大屈曲で痛みが出現する要因を更にさぐっていくと、、、膝とは関係ない箇所が要因になっていました。確かに医師の診断通り半月板の問題ではありませんでした。膝が痛いからといって、必ずしも膝に問題があるとは限らないのです。全体の動きの流れをみることが大切です。膝が痛い、膝以外の問題とは?ランニングやジャンプなどの動作では、膝関節のみで屈伸運動をおこなうわけではありません。屈伸運動は、足関節、膝関節、股関節の3つの関節でおこないます。足関節(距腿関節):距骨、腓骨、脛骨で構成されています。膝関節:大腿骨、脛骨、膝蓋骨で構成されています。股関節:大腿骨、骨盤で構成されています。膝関節以外の足関節と股関節の屈伸運動に問題はないのか?足関節と股関節の屈伸運動に問題があれば、当然、膝に負担がかかります。慢性の膝障害を改善するためには、足関節と股関節を正しい関節の軌道で動く状態にすることが必要です。足関節の屈伸運動(背屈と底屈)足関節の屈伸運動は、爪先を体に近づける背屈と爪先を体から遠ざける底屈といいます。足首が硬い、と表現する方が多いのですが、これは足関節の背屈と底屈の運動をコントロールできていません。足関節の背屈は、前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋、第3腓骨筋が作用します。足関節の底屈は、下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)、後脛骨筋、足底筋、長腓骨筋、短腓骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋が作用します。見落としがちなのですが、背屈と底屈の運動には足の末節骨に付着する筋肉が作用します。足関節の運動をコントロールできるようにするためには、足指の趾節間関節が動く状態でなければなりません。股関節( hip joint ヒップジョイント)の屈伸運動股関節は英語でヒップジョイントといいます。股関節を確認するためには、まず大腿の外側で大腿骨の大転子という出っ張った骨を確認します。大転子を指標にして、そのお尻側に股関節があります。ちょうどお尻のえくぼができる位置が「ヒップジョイント」です。一般には股関節の位置について大腿骨前面の鼠径部辺りとされていますが、正しくは解剖学でヒップジョイント(股関節 hip joint )お尻のえくぼの位置になります。股関節が硬い、と表現する方が多いのですが、これは股関節の運動をコントロールできていません。股関節の屈曲は、腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)、大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜張筋、内転筋群が作用します。股関節の伸展は、大臀筋、ハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)、大内転筋が作用します。股関節の屈伸運動は、主に屈曲が腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)・大腿直筋、伸展が大臀筋・ハムストリングスの作用になります。股関節は、自由度の高い関節です。そして、大きく強力な筋肉が作用します。スポーツ競技の動作には股関節のコントロールが必須です。骨盤の後傾位置は大腿四頭筋や腸脛靭帯が引っぱられ膝痛の原因になる骨盤の中間位は恥骨と両坐骨結節を結ぶトライアングルベースが地面と平行する位置になります。そのとき、坐骨結節は後方で確認できます。骨盤を前傾すると坐骨結節は上方へ移動し、骨盤を後傾すると坐骨結節は下方へ移動します。世界陸上競技で各種目の決勝に出場する選手たちは、骨盤の中間位から前傾の動きが滑らかです。一方で故障が多い選手は、骨盤が後傾気味の位置で動作をしている傾向にあります。大腿四頭筋や腸脛靭帯は骨盤に付着しています。骨盤が後傾した位置は、これらの筋肉が引っぱられ、動作をぎこちなくするばかりか、故障の原因になるのです。腕振りの膝への影響、四肢と体幹の連動「屈伸運動」屈伸運動は、足関節、膝関節、股関節が連動する状態でおこなえるようにしたいのです。さらに、四肢と体幹が連動する状態が理想です。慢性の膝障害に肘関節や肩関節が影響することもあります。例えば、肩関節の故障、可動域の左右差があることで、上肢と下肢は上手く連動しなくなります。陸上競技の長距離ランナーは、腕の振り方をトレーニングするそうですが、上肢と下肢、そして体幹の連動が上手くいかないと膝に影響することがあるので注意が必要です。「深部感覚」から身体がよみがえる!重力を正しく受けるリハビリ・トレーニング(晶文社)著 中村考宏、しゃがむ力――スクワットで足腰がよみがえる(晶文社)慢性の膝障害の改善を難しくする選手側の問題慢性の膝障害の改善を難しくする選手側の問題には、体の柔軟性不足、アライメント不良、体力や技術に合わない練習などがあります。趣味でスポーツを楽しんでいる人たちは、プロの選手のように入念な体のケア、トレーニングをしていないでしょう。恵まれた練習環境もないでしょう。故障なく楽しくスポーツを楽しめる人もいれば、慢性の膝障害がありながらも、だましだましスポーツを続けている人もいます。これは個人のスポーツの取り組み方ですが、好きな趣味は長く続けれると良いと思います。慢性の膝障害を改善するためには、これらの問題をクリアしていかなければならないのです。足首が硬い、股関節が硬い、神経系統をつくる足首が硬い、股関節が硬い、という表現について、上記で足関節と股関節がコントロールできていないことを述べました。これは、足関節や股関節を正しい運動方向へ動かす神経系統が出来上がっていないのです。すでに神経系統が出来上がっていて、何かの原因で筋肉が緊張し、関節の動きを制限し、固めている状態なら、筋肉にアプローチし、緩めれば、問題は解決するでしょう。しかし、神経系統が出来上がっていない状態で、硬い筋肉にアプローチしても問題は解決しません。慢性の膝障害を改善するためには、自分の体の状態に必要な動きをトレーニングすることが欠かせません。陸上競技長距離ランナーの接地衝撃から足を守るための治療と原因関東の陸上クラブで長距離走を指導してみえる60代fujitaさんが個人指導に来院されました。fujitaさんのシューズは擦り減り方に左右差があります。その改善に足の運び方、腕の振り方などフォームの見直しを考えられる方が多いと思います。私は、フォームの中身を見直すことが大切だと思っています。なぜなら、中高大実業団の選手時代は足関節捻挫を繰り返したそうです。現役引退後は、肉離れ、三角骨障害、腰椎・頸椎ヘルニアが発症したそうです。まず、徒手検査をして足の治療が必要と判断し徒手療法を施しました。施術後、自分が意識しても動かせなかった足の運動方向に意識が通るようになり、長年足が外に流れしっくりしなかった理由がつながったようです。また、不調のランナーに多いのですが大腰筋が正常に作用していませんでした。骨格位置、関節運動の方向を調整し大腰筋の運動療法をおこないました。年々、跳躍力の衰えを感じていたそうですが、その理由がつながったようです。体の左右差がある程度修正できましたので、多度川沿いのコースでランニング動作をチェックしました。個人指導後、左右の接地感覚がそろい、シューズの擦り減りの左右差の問題もつながったようです。あとは腕ですね。fujitaさんから、「教えていただいたことを取り入れて、自身の動きの改善につなげていきたいと思います」とメッセージを頂きました。fujitaさんはアフリカ人ランナーの走り方を目指しています。私はキプチョゲ選手の走りの根本にある「力の源」に関心があります。フォームの中に潜む問題を解決してキプチョゲ選手の走りの根本にある「力の源」が自動的に発動する走りについて一層の探求をしていきたいと思います。大腰筋の不具合が慢性の膝障害の改善を難しくする?大腰筋はインナーマッスルといわれ、この筋肉を鍛えることが難しいといわれています。大腰筋を意識しようとしても意識できない、大腰筋を意識しているけれども正常に作用しない、など筋肉が見えない、あるいは筋肉の実感がない状態では意識できないのだと思います。私は20年ほど股割りトレーニングをしています。あるていど股関節で開脚前屈できるようになったときから、大腰筋を触って確認できるようになりました。大腰筋を触って確認できる状態はお腹がやわらかくなければなりません。もともと大腰筋が正常に作用している人は意識できますが、そうでない人は大腰筋を触って確認できる状態にしてからでないと意識は難しいのではないでしょうか。さて、先月治療院に来院されたfujitaさんのブログを拝見しました。そのときのレポートが3回に渡ってアップされていました、その中で2回目の記事が大腰筋の内容でした。治療院に来院されるランナーの方たちは、何かしら故障をかかえており、体の状態も個人差があります。共通していえることは、大腰筋の作用状況は違っていても、正常に働いていないことがほとんどです。大腰筋が正常に作用しない理由は、骨格のアライメントが正しく配列されていない、各関節運動の方向が中心から反れている、などがあります。大腰筋が正常に作用していない状態というのは、はじめに述べたお腹がやわらかい状態ではなく、硬い状態になっています。治療では骨格のアライメントを正しく配列し、各関節運動の方向を中心に戻していきます。そして、大腰筋を意識することは難しいですが、基本動作の指標を意識することで、大腰筋が作用するルートを確保するようにします。▲解剖学アトラス 訳=越智淳三長距離を走ると腸脛靭帯が痛くなるランナーの大腰筋の調整裸足ランニングの中村健児さん(なかけんさん)が動画制作に協力してくださいました。長距離を走ると腸脛靭帯が痛くなるということで大腰筋の調整をし、体をリセットしました。体の感覚変化の動画になりますが参考になりましたら幸いです。接地衝撃からランナーの脚を守るための牧神の蹄を使った足の感覚トレーニング長距離を走ると腸脛靭帯が痛くなるということで大腰筋の調整をし、体をリセットしました。その続きの動画で、筋肉が作用する足首の動きを理解する、趾節間関節の屈曲、牧神の蹄を使った足の感覚トレーニングをおこないました。参考になりましたら幸いです。動画制作に協力してくださった、中村健児さん、ありがとうございました。引きつづきサポートしていきますのでよろしくお願いします。「慢性の膝障害」治療のサポートをご希望の方当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • ギックリ腰の対策と予防、腰痛の負担を軽減する方法
    ギックリ腰の対策と予防、腰痛の負担を軽減する方法ぎっくり腰は魔女の一撃ともいわれ、重い荷物を持ち上げた瞬間ばかりでなく、些細な動作、洗面所で少し前にかがんだ瞬間に、腰に落雷が落ちたかのような、激しい痛みが走ります。ギックリ腰は、激痛のあまり身動きが取れず、トイレに行くにも這うようにしか動けなくなるほどの腰痛です。急性腰痛ともいわれますが、その発症原因ははっきりわかっていません。今回は、私がぎっくり腰を発症したときに、できるだけ普段通りに仕事をして1日で治したエピソードを紹介します。また、ギックリ腰の対策や予防、腰の負担を軽減する位置を探る方法、股関節の強化について考えていきたいと思います。監修:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細【鉄則】急に腰が痛くなったらまず危険信号をチェックする特別な治療が必要ない腰痛であれば1週間から1ヶ月程度で自然に改善していきます。1ヶ月以上腰痛が続いている場合は治療が必要になる可能性がありますので早めに病院を受診しましょう。「腰痛」とは疾患(病気)の名前ではなく、腰部を主とした痛みやはりなどの不快感といった症状の総称です。一般に座骨神経痛(ざこつしんけいつう)を代表とする下肢(脚)の症状を伴う場合も含みます。腰痛は誰もが経験しうる痛みです。医師の診察および画像の検査(X 線や MRI など)で腰痛の原因が特定できるものを特異的腰痛、厳密な原因が特定できないものを非特異的腰痛といいます。ぎっくり腰は、椎間板(ついかんばん)を代表とする腰を構成する組織のケガであり、医療機関では腰椎捻挫(ようついねんざ)又は腰部挫傷(ようぶざしょう)と診断されます。しかしながら、厳密にどの組織のケガかは医師が診察しても X 線検査をしても断定できないため非特異的腰痛と呼ばれます。腰痛の約 85%はこの非特異的腰痛に分類されます。通常、腰痛症と言えば非特異的腰痛のことを指します。原因が確定できる特異的腰痛は、医療機関を受診する腰痛患者の 15%くらいの割合といわれています。その内訳は、腰痛自体よりも座骨神経痛を代表とする脚の痛みやしびれが主症状の疾患である腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)がそれぞれ4〜5%、高齢者の骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の方に多い圧迫骨折が約4%、結核菌も含む細菌による背骨の感染(感染性脊椎炎)や癌の脊椎への転移など背骨の重篤な病気が約1%、尿路結石や解離性大動脈瘤(かいりせいだいどうみゃくりゅう)など背骨以外の病気が1%未満です。多くは椎間板のほか椎間関節、仙腸関節といった腰椎の関節部分、そして背筋など腰部を構成する組織のどこかに痛みの原因がある可能性は高いところですが、特異的、つまり、どこが発痛源であるかを厳密に断言できる検査法がないことから痛みの起源を明確にはできません。骨のずれ(すべり)やヘルニアなどの画像上の異常所見があっても、腰痛で困っていない人はいますし、逆に、腰痛の経験があっても画像所見は正常な場合もあります。つまり、画像上の異常所見は必ずしも痛みを説明できないことが理由の一つです。ぎっくり腰等の非特異的急性腰痛は、初期治療を誤らなければ多くは短期間でよくなります。しかし、一度発症すると、その後長期にわたり再発と軽快をくり返しやすいことが特徴です。(第2章 腰痛対策 - 厚生労働省)危険信号(レッドフラッグ)の具体的なサイン急に腰が痛くなったらまず危険信号(レッドフラッグ)をチェックするのが鉄則です。腰痛疾患の治療の優先順位は、「レッドフラッグ」「非特異的腰痛「神経根症状」という3つのカテゴリーに分類します。危険信号(レッドフラッグ)というのは、転移性脊椎腫瘍、脊髄・馬尾腫瘍、化膿性脊椎炎、椎体骨折、解離性大動脈瘤、強直性脊椎炎、閉塞性動脈硬化症、馬尾症候群などの存在を疑わせる危険信号のことです。全腰痛患者に占める割合は1〜5%でしかありませんが、絶対に見逃すわけにはいきません。具体的なサイン発症年齢が50歳以上である徐々に痛みを感じるようになったひどいケガをしてから腰が痛い(高所からの転落、交通事故など)絶え間ない痛みが徐々に強くなっている(夜間痛、楽な姿勢や動作がない)癌になったことがある全体的に体の調子が悪い原因不明の体重減少がある胸が痛い糖尿病がある腰の手術を受けたことがある尿道カテーテルの留置、静脈注射の濫用、HIVポジティブ尿路感染症になったことがある(腎炎、膀胱炎、尿道炎)ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)や免疫抑制剤を使っている背骨を叩くと激痛がある体が変形している熱がある腰が固くて前屈できない状態が三か月以上続いている尿が出ない、便失禁がある、肛門や会陰部の感覚がないこのリストに該当するものが一つでもあれば、必ず重大な病変があるというわけではありません。ですが、命にかかわるような病気がないことを確かめるために、整形外科医を受診して画像検査と血液検査を受けてください。とりわけ、馬尾症候群に特有な膀胱傷害(排尿困難、残尿感、尿失禁)、直腸障害(便失禁)、サドル麻痺(肛門や会陰部の感覚消失)、外陰部のほてりや灼熱感(女性の場合)が現れたときは緊急を要します。一刻も早く脊椎外科医の診察を受けるべきです。「日本脊椎脊髄病学会」のウェブサイトにアクセスして、「指導者リスト」から最寄りの脊椎外科医を探すといいでしょう(電話:03-3815-2270)。もし「レッドフラッグ」が一つもなければ、重大な病変が潜んでいる可能性は99%ないといえます。なぜなら、「レッドフラッグ」のない腰痛患者に、重大な病変が見つかるケースは、わずか0.04%しかないからです。(腰痛ガイドブック)病院に行くタイミング緊急を要する腰痛危険信号に当てはまる方はすぐに病院を受診する必要があります。特に排尿困難、残尿感、尿失禁、直腸障害(便失禁)、肛門や会陰部の感覚消失、外陰部のほてりや灼熱感(女性の場合)が現れたときは緊急を要します。対応が遅れれば後遺症が残る、また命に関わる危険性があります。1分1秒を争うため、迷わず救急車を要請することが重要です。迷った場合は、救急救命士に様子を伝えてみましょう。【実体験】ギックリ腰になったとき、できるだけ普段通りに仕事をしたら1日で治った2か月のうちに3回ギックリ腰で寝たきりになった私は20代の頃は腰痛に悩まされていました。学生時代は柔道をやっていたので怪我が多く体に無理をさせました。柔道をやっていたことから柔道整復師の国家資格を取得し、さらに東洋医学に興味が沸き、鍼灸師、あん摩マッサージ師の国家資格を取得しました。当時は病院や接骨院に勤務し、開院のための修行に励んでいました。ところが、20代の私は体力に自信がありましたが、仕事の忙しさと人間関係の難しさによるストレスからなのか、体の古傷が混乱しているような疲労感、頭痛や腰痛に悩まされていました。いろいろな先生方に治療をしていただきましたが、腰痛においては酷くなるばかりで、前に屈もうとした時にギックリ腰を発症して2週間寝たきりになり仕事に行けなくなりました。これが治りかけた時に洗面所で再びギックリ腰を発症、トイレに行くにも床をはうようにしか動けませんでした。結局、3回同じようなギックリ腰を経験し2ヶ月くらいは腰の痛みで苦しんでいました。当時は、いろいろな先生にお世話になりましたが、結局、決め手になるような改善はなく、不調続きで勤務をしていました。運動をはじめてから腰痛や体の不調が軽減した結婚し、子供ができた頃から、休みの日はアウトドアにでかけるようになりました。子供と一輪車に乗って遊んだり、山歩きに出かけたりするようになったからでしょうか、運動をするようになってから腰痛ばかりでなく、体の不調が軽減したようでした。そのころの経験が、現在の骨盤や股関節の研究をはじめるきっかけになりました。どれだけ筋肉をマッサージしたでしょう、どれだけ体中に鍼を刺したでしょう、どれだけ先生方に手をかけてもらったでしょう、それでも決め手となる改善がなかったものが、自らの運動で激変したのですから私の治療概念は180度転換しました。私は腰に負担をかける原因をつきとめたくて、何とか骨盤や股関節を体現しようと試行錯誤していました。再び、ギックリ腰の発症私の体は回復方向へ向かっていましたが、朝の洗面で少し屈もうとした時に腰に激痛が走りました。私は独立して治療院を開院していましたので、今回は仕事を休むことができません。腰が動かないようにコルセットを巻いて、股関節を使ってゆっくり動ける範囲内で普段の業務にあたりました。前かがみになるとき、いすから立ち上がるとき、歩きはじめなど、腰を固定しているのに激痛が走ります。私は普段、腰を使って動作していて、股関節を使って動くことができていなかったことを理解できました。腰を使って動くと激痛が走る、股関節を使って動くと痛くない。それは一輪車に乗ってバランスをとる感覚に似ています。骨盤、腰、胸郭、頭はできるだけ並べておいて、股関節を中心に動きます。体の中は激痛を避けて動くために、腰から股関節への動作の転換に必死でした。それでも、なんとか患者さんたちに気づかれないように仕事をやり終えました。翌日は、多少違和感を腰に感じましたが、痛みを感じることなく通常通りの業務にあたることができました。一日でギックリ腰が治ったことに私は驚き、さらに腰痛の真実を知りたくて、その深みをめざすのです。腰が痛くてもできるだけ普段通りに動く「安静」!?安静にしている期間が長期に及ぶと回復が遅れるということがわかっています。それは筋委縮、関節拘縮、骨粗鬆症、起立性低血圧、心肺機能低下、高カルシウム血症、尿路結石、静脈血栓塞栓症といった、重大な合併症をまねく危険性があるからです。昔は痛みがあれば「安静」にするということが、あたりまえでした。現在は激痛のために起き上がれない、動けないという場合はやむを得ないにしても、ベットで安静にするよりも、ベッドで起き上がれないのなら、起き上がることからはじめる、それができたら、今度は家の中を歩く練習をする、人の手を借りてもいいし、壁つたいでもかまいませんから、とにかく立ち上がって自分の足で歩くことが、回復への近道とさせれています。私も仕事を休める状態なら安静にしていましたが、実際に動ける範囲で動いてみて回復の近道だということを実感しました。私の腰痛の原因は姿勢不良と腰に偏った動作の習慣だったその後は、たまに腰が痛くなりそうなときはありましたが、股関節を中心に動く訓練をしていましたので、もう恐れることはありませんでした。私のような腰痛のタイプは筋肉や靭帯に原因がありませんから、マッサージ、鍼、ストレッチで改善しません。姿勢のバランスを整えて、腰から股関節中心で動くことができるように改善していくことが必用です。私と同じような腰痛のタイプの方はたくさんいます。何か参考になれば幸いです。ギックリ腰の対策、腰に負担がかからない位置を探る危険信号に当てはまる方はすぐに病院を受診してください。安静にしている期間が長期に及ぶと回復が遅れるということがわかっています。それは筋委縮、関節拘縮、骨粗鬆症、起立性低血圧、心肺機能低下、高カルシウム血症、尿路結石、静脈血栓塞栓症といった、重大な合併症をまねく危険性があるからです。昔は痛みがあれば「安静」にするということが、あたりまえでした。現在は激痛のために起き上がれない、動けないという場合はやむを得ないにしても、ベットで安静にするよりも、ベッドで起き上がれないのなら、起き上がることからはじめる、それができたら、今度は家の中を歩く練習をする、人の手を借りてもいいし、壁つたいでもかまいませんから、とにかく立ち上がって自分の足で歩くことが、回復への近道とさせれています。しかし、「安静」にするよりも、できるだけ普段通りに動くことが回復への近道だとしても、不安な方も多いと思います。この不安を取り除くのには専門医の意見を聞くことが一番だと思います。まず、不安があれば病院を受診し「安心」を手に入れてください。この「安心」は「安静」に勝る特効薬だからです。腰に負担がかからない位置を探る方法を紹介しますが、腰痛の程度や背景は個人差がありますので、すべての人にあてはまる方法ではありません。これは「感覚」をリハビリする方法です。無理がなく、できる方のみ、参考にしてみて下さい。参考文献「深部感覚」から身体がよみがえる!重力を正しく受けるリハビリ・トレーニング(晶文社)著  中村考宏腰が痛くてトイレにいけない・四つ這い位四つ這い位は、大腿と上腕を垂直に立て、お腹がリラックスした状態です。腰が痛くて、そろーり、そろーりと、這うようにしか動けない場合は、お腹が縮んで腰が丸まっています。そして、大腿と上腕が傾いた位置で体幹を支えようとするために、余分に筋力を使わなくてはなりません。その余分な筋力が腰に負担をかけることになります。這うようにしか動けない場合は、四つ這い位の練習をします。大腿と上腕を垂直に立て、お腹がリラックスするポジションを、焦らず探します。お腹がリラックスしない場合は、大腿と上腕を垂直に立てることができてないことが多いので、家族に見てもらったり、鏡に姿を映してポジションを確認します。お腹がリラックスした目安は、腰に湾曲ができます。お腹をリラックスできたら四つ這い位で大腿の支持を強化する四つ這い位は、大腿と上腕を垂直に立て、お腹がリラックスした状態です。これはお腹がリラックスした状態でおこないます。お腹がリラックスしない場合は、焦らず、大腿と上腕を垂直に立て、お腹がリラックスするポジションを探します。四つ這い位で、片方の「大腿骨」の上に手をあて、骨の安定した感覚が得られれば、大腿骨の長軸方向に重さがかかっていることになります。反対の大腿骨も同様におこないます。この大腿骨の安定した感覚が明確になれば、大腿の支持性が高まったことになります。座りたいが、どうやって、座ればよいかわからない・イスに座る腰に負担がかからないように座る場合は、上体の重心が少し前の位置でゆっくり座ります。上体を起こして、真っ直ぐにしようとすると、腰に負担がかかります。「少し前にかがみすぎ・・・」くらいの、座った感覚の位置で、腰に負担がかからない位置を探ります。腰に負担がかからない位置は、お尻の尖った骨、坐骨結節がお尻の後で確認できます。お尻の尖った骨、坐骨結節が座面に接触している、真下にある場合は、腰に負担がかかる位置です。座り方のイメージは、太ももの裏が座面につくように座ります。腰に負担がかからない骨盤の位置骨盤が後傾した位置は、坐骨結節というお尻の尖った骨に体重がかかります。これは、骨盤の強度を発揮できないために腰にも負担がかかります。恥骨と坐骨の広い面で座ることが必要です。腰に負担がかからない位置がわかったら骨盤の支持を強化する腰に負担がかからない位置は、お尻の尖った骨、坐骨結節がお尻の後で確認できます。これは腰に負担がかからない位置がわかってからおこないます。腰に負担がかからない位置がわからない場合は、焦らず、腰に負担がかからない位置を探ります。脇腹に手をあてて骨盤の骨(腸骨稜)を確認します。座面に恥骨と坐骨の広い面が接していれば、骨盤の安定した感覚が得られます。この骨盤の安定した感覚が明確になれば、骨盤の支持性が高まったことになります。座りたいが、どうやって、座ればよいかわからない・正座普段、正座で座ることに慣れているので、正座で座りたいが、どうやって、座ればよいかわからない。腰に負担がかからないように座る場合は、両膝の下で体重をうけるようにして、上体の重心が少し前の位置でゆっくり座ります。踵の上にお尻を乗せて、上体を真っ直ぐにしようとすると、腰に負担がかかります。「少し前にかがみすぎ・・・」くらいの、座った感覚の位置で、腰に負担がかからない位置を探ります。正座の姿勢は、床に接する脛(すね)の面が広ければ広いほど土台が安定するので、腰の負担が軽減できます。逆に踵の上にお尻を乗せてしまうと基底面が狭くなるので、土台が不安定で腰に負担がかかります。腰に負担がかからない骨盤の位置踵の上にお尻を乗せた位置は、骨盤が後傾して坐骨結節というお尻の尖った骨に体重がかかります。これは、骨盤の強度を発揮できないために腰にも負担がかかります。床に接する脛(すね)の面を広く座ることで、恥骨と坐骨の広い面を下にして座ることができます。腰に負担がかからない位置がわかったら骨盤の支持を強化する腰に負担がかからないように座る場合は、両膝の下で体重をうけるようにして、上体の重心が少し前の位置でゆっくり座ります。これは腰に負担がかからない位置がわかってからおこないます。腰に負担がかからない位置がわからない場合は、焦らず、腰に負担がかからない位置を探ります。脇腹に手をあてて骨盤の骨(腸骨稜)を確認します。床に接する脛(すね)の面を広く座ることができていれば、骨盤の安定した感覚が得られます。逆に踵の上にお尻を乗せてしまうと基底面が狭くなるので、土台が不安定で腰に負担がかかります。この骨盤の安定した感覚が明確になれば、骨盤の支持性が高まったことになります。どうやって、立ち上げればよいかわからない、下腿の支持を得る立ち上がるためには、足元が安定していなければなりません。これは、イスに座ったときに、腰に負担がかからない位置がわかってからおこないます。脛(すね)を垂直に立てた位置を探ります。片膝の上に両手をあて、脛(すね)の骨の安定した感覚が得られれば、脛の骨の長軸方向に重さがかかっていることになります。反対の脛の骨も同様におこないます。この脛の骨の安定した感覚が明確になれば、下腿の支持性が高まったことになります。さらに、腰に負担がかからない位置で、前にかがめるようになってから、脛(すね)の骨に体重を乗せる練習をします。膝と足首を手で保持し、ゆっくりと、体重をかけます。反対側も同様におこないます。くれぐれも、焦る気持ちが先行して、無理にかがまないようにしてください。痛みを伴う動作の方法は間違いです。焦らず、腰に負担がかからない位置を探ります。足と下腿の支持を得て、地に足を付くこれは、腰に負担がかからない位置で、前にかがめるようになって、脛(すね)の骨に体重を乗せることができるようになってから行います。足首を両手で包んで、脛(すね)の骨を、地面に付き指す方向に、ゆっくり、体重を乗せていきます。脛(すね)の骨の垂直位置を保持できていれば、下腿の安定した感覚が得られます。反対側も同様におこないます。この下腿の安定した感覚が明確になれば、下腿の支持性が高まったことになります。立ち上がるときは下腿の支持を確認し、テーブルに手をついて、ゆっくり立ち上がる腰に負担がかからない位置で座るゆっくり、重心を前に移す下腿に体重が乗っていることを確認する両手を前に出し、机、テーブールなどに両手をつくゆっくり、立ち上がる立ち上がるときに、腰に負担がかかる場合は、下腿の支持が不十分で、しっかり体重が乗っていないことが多いです。また、立ち上がるときに、重心を前に移すことが不十分な場合も腰に負担がかかります。両手を前に出すことで重心をコントロールしやすくなりますので、焦らず、ゆっくり、腰に負担がかからない位置を探ってみて下さい。「深部感覚」から身体がよみがえる!重力を正しく受けるリハビリ・トレーニング(晶文社)著 中村考宏ギックリ腰が癖になっている人の予防お酒を飲んだ後、〆のラーメンを控える食事をしてから消化が落ち着くまで、最低でも3時間程度は、必要といわれています。しかし、外出や仕事が長引くなどの理由で、どうしても夕食の時間が遅くなる日もあります。食事の後、すぐに寝てしまうとトラブルが生じるリスクがあります。内臓が疲労する睡眠の質が下がる生活習慣病にかかりやすい肥満につながる私が腰痛で悩んでいた若い頃は、暴飲暴食をしていました。仕事の帰りにお酒を飲んで、〆はラーメン。帰宅時間が遅いものですから、そのまま布団にバタンキュー、毎朝、疲れが残ったまま、体重は20kg増加、結果、腰痛をはじめ様々な症状、不定愁訴で体調不良があたりまえになっていました。東洋医学では、未病、つまり病気にかかる前に、病気にならないように普段から養生することの重要さを強調します。ギックリ腰が癖になっている人は、食生活を見直してみてはいかがでしょうか。ぽっこりお腹、下腹をスッキリさせるお腹が出ていると、前にかがむ、前屈する動作が制限されて、腰に負担がかかります。お腹が大きくなりすぎると、トイレでお尻を拭く、靴下をはく、という簡単な動作で、お腹が邪魔をして・・・・、スムーズにできなくなります。逆に痩せているいるのに、下腹だけがぽっこりとしていても、腰に負担がかかってしまいます。お腹が出る原因が、中年太りだと見過ごしていても、様々な病気に発展しているケースがありますので、注意が必要です。私も腰痛で悩んでいたころは、体重が20?増加していましたので、当然、ウエストも大幅にオーバーしていました。やはり、お腹が邪魔で、ウエストを捻る動作が苦手だったと思います。ギックリ腰が癖になっている人は、ぽっこりお腹をスッキリさせてみてはいかがでしょうか。腰痛の特効薬、股関節の動きを手に入れて運動不足を解消する毎日の生活では、同じ姿勢、同じ動作の繰り返しになりがちです。そうすると、普段やらなくなった動作は、できなくなっていきます。若い頃にできた動作が、歳だからできなくなった・・・。そうすると、できる動作が少なくなり、各関節の可動域が減少していきます。それは、加齢が原因ともいえますが、使わないものは使えなくなる、ということもあると思います。また、現代の、交通機関の発達や電気製品の普及などにより、益々、体を動かす機会が失われています。その結果、運動不足になり、多くの生活習慣病を引き起こしています。私は腰痛に悩まされていたとき、様々な治療を試みましたが、これといった改善の決め手がありませんでした。それが、運動をはじめてから体の不調が軽減しました。自らの運動は特効薬になります。しかし、闇雲に運動すればよい、という訳ではありません。良質な運動にするには、股関節の動きを手に入れることが先決です。股関節の動きを手に入れることにより、腰にかかる負担を軽減できるのです。ギックリ腰が癖になっている人は、運動不足を解消してみてはいかがでしょうか。反り腰、胸郭を引き過ぎた姿勢を治す反り腰は腰に負担がかかります。反り腰の原因は、骨盤の位置に対して胸郭を後ろへ引いた位置で姿勢を保持しているためとだと考えられます。産後に腰痛で悩んでいる人、ギックリ腰が癖になっている人は、姿勢を見直してみてはいかがでしょうか。ギックリ腰の再発防止、股関節の動きを強化して腰の負担を減らす股関節 hip joint 股関節はお尻の関節「ヒップジョイント」股関節は英語でヒップジョイントといいます。股関節を確認するためには、まず大腿の外側で大腿骨の大転子という出っ張った骨を確認してください。大転子を指標にして、そのお尻側に股関節があります。ちょうどお尻のえくぼができる位置が「ヒップジョイント」です。一般には股関節の位置について大腿骨前面の鼠径部辺りとされていますが、正しくは解剖学でヒップジョイント(股関節 hip joint )お尻のえくぼの位置になります。「股関節 hip joint 記事」女性特有の腰痛を和らげる方法【骨盤後傾・左右お尻腰痛改善】股関節の動きを強化する方法で腰の負担を軽減する股関節の動きを強化する方法は様々にあります。腰痛に悩んでいる人の中には、股割りが腰痛に効果がある、と情報を得てチャレンジする人がみえます。しかし、それは得策ではありません。結局、股割りという高いハードルを前に挫折してしまう人がほとんどだからです。私が腰痛で悩んでいたのは、開脚90度で後ろにひっくり返ってしまうほど体が硬く、股関節の位置すらわからないくらいに、股関節が退化していた頃です。ですから、いきなり股割りで腰痛に効果を出すことは難しいと思います。まずは、股関節のリハビリからはじめ、強化という段階が必要です。股関節の位置を知る(位置覚)股関節の動きを感じる(運動覚)股関節の動きをトレーニングし動きを身に付ける股関節の屈曲運動スクワット股割り「ギックリ腰」再発予防治療のサポートをご希望の方当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • 不定愁訴WHO鍼灸適応症【鍼を使わない経絡の調整方法】
    不定愁訴WHO鍼灸適応症【鍼を使わない経絡の調整方法】西洋医学で不定愁訴(ふていしゅうそ)は、患者からの「頭が重い」、「イライラする」、「疲労感が取れない」、「よく眠れない」などの、「なんとなく体調が悪い」という強く主観的な多岐にわたる自覚症状の訴えがあるものの、検査をしても客観的所見に乏しく、原因となる病気が見つからない状態を指します。症状が安定しないため治療も難しく、周囲の理解も得られにくい現状にあります(ウィッキペディア)。 不定愁訴とはMUS(medically unexplained symptoms)ともいいます。英語では「医学的に説明できない症状」と直訳されるそうですが、医学的に体の病気として説明が難しい症状のことをいいます。様々な症状を認めるものの、病院で検査をしても「どこも異常がありません」といわれることも少なくありませんが、辛い症状はつづきます。一方、東洋医学では、これを「未病」と呼び、積極的に治療を始めるべき段階と考えられています。「未病」とは、発病には至らないものの軽い症状がある状態です。五臓六腑がつながっているという考えが根本にあり、軽いうちに異常を見つけて病気を予防するという考え方です。2018年に漢方薬や鍼灸(しんきゅう)など日本や中国の伝統医療が、世界保健機関(WHO)で認定されました。今回は、東洋医学から不定愁訴を改善する方法について考えてみます。監修:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細東洋医学の治療論「病気にかかる前に養生すること」養生法の基本鍼灸とは、鍼や灸を用い体表からツボと経絡を介して、陰陽の偏性を正し、それによって正気を充実させ、邪気を排除させ、臓腑気血の活動を正常な状態に復帰させる治療法です。▲東洋医学概論 「黄帝内経素問」「黄帝内経霊枢」東洋医学の疾病観東洋医学では、疾病について、天候の変化、過度の精神活動、飲食の不適、過労などの内界、外界のさまざまな変化が要因となり、生体内に陰陽、気血、臓腑、経絡などの不調和がひき起こされ、それによりさまざまな病的状態を現すものと考えます。鍼灸では、すべての病変を臓腑経絡系の変動としてとらえ、経脈内の気血を整えることにより、病変の治療をはかります。養生法どの地域の、どの時代の医療でも、医療の指針は、疾病を未然に防止して健康を維持し、増進し、寿命を全うさせることが中心です。東洋医学でも病気にならないような手だてをすることを基本に捉えています。古代においては、いわゆる病名のはっきりした病気にかかれば、伝染病などの類、ハンセン氏病(癘風 れいふう)、五臓の急性炎症、脳卒中後遺症など、いずれも治療法がなく、予後不良だったのです。したがって、未病、つまり病気にかかる前に、病気にならないように普段から養生することの重要さを強調しているのです。養生法には食用法、導引法、房中法などの具体的な方法もありますが、その基本となるのは、天地自然の運行にかなった生活法をおこない、精神をおだやかにしておくことです。つまりは、東洋医学における養生法の基本となるのは、?天地自然の運行に適した生活法をすることと、?恬愉(てんゆ)、つまり心にわだかまりを持たないようにすること、の二点であります。?四季の変化に合わせた生活をする四季の変化は万物の生長、発展、衰退と密接な関係があります。人間の日常生活の中では、この四季の変化に応ずることは基本的な養生法になります。例えば、春や夏は寒さから暖かさに、さらに暑さへと転じてゆき、万物が新生し繁茂していく時期ですから、人間もまたこの時期には朝早く起きて外の陽気を十分に吸収し、積極的に活動した方がよいのです。これに対して、秋冬は漸次、寒冷の方向に変わってゆくので、万物はみな収蔵の状態に向かっていきます。人間もこの時期には陽気を消耗しないように注意しながら、陰気を蓄積するように心がけなければならないのです。このように四季の変化に応じて生活していけば、むやみに外邪に犯されることがなく、健康を保ち、疾病に犯されなくなるのです。現代の生活では、このような個人的な養生生活だけでは健康を維持するのにも限界があります。衣食住に加えて職業環境のすべてが、生命の健全な運行を阻害するものに変化しつつあります。したがって、今後、東洋医学を真に生かしてゆくには、広く社会的な問題に対しても視野を広げ、東洋医学的な生命観に立脚して、これらの問題を改善するための努力をしなくてはならないのです。?恬愉、心にわだかまりを持たないどのような生活態度を保持すれば、百歳の寿命を全うすることができるのか。それに反して、五十歳にして衰える人々は何が悪くてそううなるのか。「素問」や「霊枢」ではいくつかの箇所でこの問題を論じています。「霊枢」では体の中が「虚」にならないような状態を維持することが、病を避ける要点として見ます。どのようにしたら、「虚」にならないようにすることができるのか。そのことを「素問」では、恬憺虚無(てんたんきょむ)なれば、真気これに従い、精神内に守る、病安んぞ従い来らんや、とのべています。「恬」とは「荘子」:刻意篇にも、心に雑念のない状態を指しています。現代生活の中に、このような考え方を要求するのはいささか無理ではありますが、心身の健康を求めて「座禅」や「太極拳」「気功」を指向している人が増加している現状があり、東洋医学の医療に従事するものとして、恬愉を実践することますます必須になるものと考えます。鍼灸の適応症鍼灸治療を受ける方たちの多くは、肩こり、腰痛、ひざの痛みを持った方々です。それにより、こういった症状にのみ効果があるのが鍼灸だと考える人も少なくないと思います。しかし、実際には、こういった特定の症状だけでなく、私たちの体に起こるさまざまな疾患に効果があるといわれています。1979年にWHOが鍼灸治療の適応疾患を発表して以来、アメリカ国立衛生研究所が鍼治療の有効性に関する声明を発表するなど世界的に認められるようになりました。神経系疾患神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー運動器系疾患関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)循環器系疾患心臓神経症・動脈硬化症・高血圧症・低血圧症・動悸・息切れ呼吸器系疾患気管支炎・喘息・風邪および予防消化器系疾患胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾代謝内分泌系疾患バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血生殖、泌尿器系疾患膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎(インポテンツ)婦人科系疾患更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊耳鼻咽喉科系疾患中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎眼科系疾患眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい小児科疾患小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善その他臀部・腰部・手足の冷え、肩凝り、のぼせ、不眠等の不定愁訴 不定愁訴と鍼灸の適応症鍼灸の適応症を見て自分に当てはまる症状はありませんでしたか?鍼灸は、体表からツボと経絡を介して、陰陽の偏性を正し、それによって正気を充実させ、邪気を排除させ、臓腑気血の活動を正常な状態に復帰させることが治療の原則です。不定愁訴とは、何か一つのことが原因というよりは、天候の変化、過度の精神活動、飲食の不適、過労などの内界、外界のさまざまな変化が要因となり、生体内に陰陽、気血、臓腑、経絡などの不調和がひき起こされ、それによりさまざまな病的状態を現すものと考えられます。西洋医学と東洋医学の両面から不定愁訴を考えることで、その解決策が導き出されるのではないでしょうか。現代の生活では、衣食住に加えて職業環境のすべてが、生命の健全な運行を阻害するものに変化しつつあります。そのため、東洋医学の歴史の中でも数千年前の人々と現代の人々を比べると、医学は進歩していても、現代の人々の方が、心身共に回復しにくい状態になっているのではないでしょうか。ですから、医療に頼るばかりでなく、病気にならないように普段から養生することが大切です。養生(ようじょう)とは、生を養う、すなわち人間の身体の状態を整えること、健康を増進すること、病気の自然治癒をうながすことなどを指す。古代鍼灸法中国の古代に発達した鍼灸法は、いつごろ、どのような地域で、どのような方法が用いられたかについては、まだ不明確な部分が多いです。1968年、河北省満城で前漢初期の劉勝夫妻の墓が発掘され、金針4本、銀鍼5本が発見されました。いずれも鍼柄の形はすべての断面が長方形で、上部から三分の一のところに円形の穴があるのが変わっています。鋒鍼は全長6.5cm、鍼体は断面が円形で、先端0.4cmは三稜で鋭くなっています。毫鍼は全長6.5cm、鍼体は1.8cmで次第に鋭くなっています。?鍼らしい鍼は、全長6.9cm、鍼体の断面は円形、長さは2.2cm、先端は米粒のようにまるくなっています。▲東洋医学概論 満城漢墓出土の筋針先端技術・鍼灸鍼のディスポーザブル化エイズやB型肝炎・C型肝炎、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が引き起こす院内感染が、大きな社会問題となっています。患者の血液や体液が注射針などの医療器具に付着し、注射針を誤って指などに刺した医師や看護師が発病するといったケースが多いようです。このような危険を減らすために、推進されているのが、医療器具のディスポーザブル化(一回使用)です。滅菌された針を、一人に一回使用しただけで捨てる。ちょっともったいないなという感じがするかもしれませんが、いまや注射針については、再使用のものを探すほうが難しいくらいにディスポーザブル製品が普及しています。セイリンは、鍼灸医療においても、鍼灸師自身と患者さんと感染から守るため、このようなディスポーザブル化を推進しています。▲セイリン株式会社体の回復力を高めるために感覚と運動の循環を良好にする現代の人々は、心身共に回復しにくい状態になっていることを上記でのべました。不定愁訴の治療をおこなうにしても、心身共に回復へ向かう状態でなければ、せっかく自分に合った治療に出会ったとしても、思うような効果が得られにくいのではないでしょうか。心身共に回復へ向かう状態にするためには、経絡の循環を良好にしなければなりません。経絡の循環を、判断するのは専門家でないとできません。まずは、養生することが大切です。そして、感覚と運動の循環を良好にしていきましょう。四季の変化、「睡眠、運動、食事」健康を保つ3つのバランス四季の変化を感じてますか?人間の日常生活の中では、この四季の変化に応ずることは基本的な養生法になります。私はいつでも山歩きができる環境に住んでいますので、四季を肌で感じています。でも、皆さんは、山歩きをするのにわざわざ出かけなければなりません。季節は身近にあるものです。空を見上げれば星座があります。八百屋さんや魚屋さんには旬の食材があります。近所の公園に行けば季節の花が咲いています。季節を探してみてはいかがでしょうか。それから、不定愁訴で悩んでいる方で、眠れない、という方が多いです。これは、しっかり体を動かしたら、ぐっすり眠れるはずですが、運動量が不足していることが考えられます。運動不足を解消するのに自宅やフィットネスジムで汗を流すのもいいでしょう。さらに、効果的なのは、アウトドアに出かけて肌で季節を感じながら動くことです。体調と相談をして、近場に出かけてみてはいかがでしょうか。回復力を高めるために必要な姿勢を改善する3つのポイント感覚と運動の循環を良好にして回復力を高めるための基本は姿勢を改善することです。姿勢が崩れたまま治療をおこなっていたとしても思うような効果は得られません。そして、何よりも崩れた姿勢のままでは思うように動くことができませんから、運動量を確保することが難しくなります。まずは、3つのポイントを意識してみてはいかがでしょうか。美しく疲れずに立つ足の小指を意識する美しく健康的に食事をする所作の美しさが内臓にも影響する流れるように歩く重心の移動を意識する1.美しく疲れずに立つ足の小指を意識する立ったときに、足の指が浮いていると、体を支える土台が安定しません。土台が安定しないと、体を支えるために余分に筋力を使って支えなければならなくなります。これは、疲れやすい原因になります。足の指が地面に付いているか、確認しましょう。そして、視線を上げて、視界を広げましょう。▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)2.美しく健康的に食事をする所作の美しさが内臓にも影響する座ったときも、足の指が浮いていると、体を支える土台が安定しません。土台が安定しないと、体を支えるために余分に筋力を使って支えなければならなくなります。これは、疲れやすい原因になります。足の指が床に付いているか、確認しましょう。そして、食事はお茶碗を持って食べることが大切です。それは、お茶碗を持つ腕が姿勢を安定させるポイントなのです。崩れた姿勢は内臓に影響します。毎日のことですから良質な食事を心がけましょう。▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)3.流れるように歩く重心の移動を意識する歩くときのポイントは足の指先からそっと接地して、靴底を減らさないようにすることです。できるだけ接地衝撃をやわらげて体にダメージを蓄積しないことが大切です。そして、できるだけ視線を上げて、視界を広げましょう。▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)骨盤後傾は万病の元、便秘症は不定愁訴に影響する腸に宿便が蓄積していると、腹大動脈や下大静脈、神経系などの圧迫の原因となり、体の中のさまざまな器官の流れに影響する可能性があります。食べ過ぎは万病の元、腹八分目にして、できるだけ内臓を休めて、内臓に疲労を残さないようにしましょう。そして、「2.美しく健康的に食事をする所作の美しさが内臓にも影響する」食事をする所作を身に付けてお通じを良好にすることが大切です。不良姿勢は、内臓を圧迫する原因になります。デスクワークなど座るときは足の指が付いているか確認しましょう。座っているとお尻の骨が痛くなる不定愁訴で悩んでいる方で、長時間、いすに座っていると、お尻の骨が痛くなる、という方がみえます。これは、骨盤が後傾した姿勢で座っていることが考えられます。骨盤が後傾した位置は、坐骨結節というお尻の尖った骨に体重がかかります。これは、骨盤の強度を発揮できないために腰にも負担がかかります。そして、内臓が骨盤内に落ち込んで便秘症の原因にもなり、よいことは一つもありません。骨盤をおこして、恥骨と坐骨の広い面で座ることが必要です。古代の人々も運動療法で体を鍛練し養生していた?東洋医学の数千年の歴史の中で、古代の人々は体を鍛練する養生法をおこなっていました。私も体の鍛錬として、股割りを20年つづけています。その甲斐あってか、この20年、1度を除いて健康保険証を使って病院のお世話になっていません。1度というのは登山の帰り道で足を滑らせて手を付いたときに出血しました。出血箇所に砂や石が混じっていたので、病院で消毒をしてもらいました。おかげさまで、今のところ病院でお世話になるような病気をしていません。古代の日本では、現代のような最先端の医療はありませんので鍼灸師、按摩師が治療をしていました。また、東洋医学における薬物療法は、動植鉱物からなる生薬を、それぞれの病態に応じ、調剤し、投与するもので、日本ではこれを「漢方」と呼んでいます。このとき用いられる処方が漢方薬です)。東洋医学は、最先端の西洋医学を補うことができる医学なのだと思います。導引導引は現在の運動療法のような役割です。「導引」は肢体を呼吸に合わせ運動させ、体を鍛練する養生法です。「導引図」は色彩の綺麗な図で、長さ1m、高さ50cm絹の布の中に、四十四の様々な年齢の男女による各種の導引の動作がかかれています。図の傍らには、動作の要領を説明したり、治療対象となる疾病を説明してあります。▲東洋医学概論 導引図按摩あん摩は、筋肉をもみほぐす、というような手法のイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。古来から伝承されている按摩法は、各手の手法を運用して生体の変調を整え、疾病の治療をするものです。主に次のような方法があります。按捏を主体とする方法摩擦を主体とする方法体を振動させることを主体とする方法肢体の関節を活動させる方法按摩法は古代から鍼灸などとともに、治療法の一つとして重要な役割をしており、気血・営衛の調和、経絡の疎通、新陳代謝の促進、局部の血液循環や栄養状態の改善、病気への抵抗力の増進などに効果があります。日本では701年、あん摩師は病気の治療や骨折・脱臼の治療をおこなっていました。▲東洋医学概論 按腹図鍼を使わない経絡の調整方法当院では不定愁訴の治療をサポートさせていただいています。さまざまな症状、痛みの程度、痛みの箇所、痛みが出るタイミングなど個人差がありますから、不定愁訴といっても人それぞれ訴えている背景や経過は異なります。治療方法はオーダーメードで考えていかなければなりません。手指の感覚を用いてツボを刺激し経絡の循環を良好にする方法日本鍼は髪の毛ほどの太さしかありません。このような細い鍼先で経穴を捉えるのは名人技です。私は経穴の取りこぼしがないように手指の感覚を用いて経絡の循環を良好にする方法をおこなっています。現代版、導引法(運動療法)のススメ経絡の循環を良好にしても、心身共に回復へ向かう状態でなければ、なかなか思うような効果が得られにくいと思います。体の状態に必要な運動療法をおこない、心身共に回復へ向かう状態にすることが必要です。「不定愁訴」治療のサポートをご希望の方当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • 女性特有の腰痛を和らげる方法【骨盤後傾・左右お尻腰痛改善】
    女性特有の腰痛を和らげる方法【骨盤後傾・左右お尻腰痛改善】腰痛をまねく原因として、現代人に最も多く見られるのが「骨盤後傾」です。特に、長時間すわって作業をしていると姿勢を崩しやすく、腰に大きな負担をかけます。座ったときに姿勢が崩れやすくなるのは、イスやパソコンのモニターの高さ、マウスの位置などにも要因がありますが、まずは、日頃自分がどのような姿勢で座っているのか、どのような姿勢で動作をしているかを意識することが大切です。腰に負担をかける悪い姿勢とは猫背、反り腰です。骨盤が後ろにたおれて、腰椎の反りがなくなり、背中が丸まった姿勢が長く続くと、首や肩、背中、腰の筋肉や関節に負担をかけてしまいます。また、胸郭の位置を引き過ぎて腰を反らせてしまうことも腰に負担をかけてしまいます。立っている時間が長い職業の方も、特に姿勢は大切になります。今回は、女性特有の腰痛を和らげる方法について考えてみたいと思います。監修:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細【鉄則】急に腰が痛くなったらまず危険信号をチェックする特別な治療が必要ない腰痛であれば1週間から1ヶ月程度で自然に改善していきます。1ヶ月以上腰痛が続いている場合は治療が必要になる可能性がありますので早めに病院を受診しましょう。「腰痛」とは疾患(病気)の名前ではなく、腰部を主とした痛みやはりなどの不快感といった症状の総称です。一般に座骨神経痛(ざこつしんけいつう)を代表とする下肢(脚)の症状を伴う場合も含みます。腰痛は誰もが経験しうる痛みです。医師の診察および画像の検査(X 線や MRI など)で腰痛の原因が特定できるものを特異的腰痛、厳密な原因が特定できないものを非特異的腰痛といいます。ぎっくり腰は、椎間板(ついかんばん)を代表とする腰を構成する組織のケガであり、医療機関では腰椎捻挫(ようついねんざ)又は腰部挫傷(ようぶざしょう)と診断されます。しかしながら、厳密にどの組織のケガかは医師が診察しても X 線検査をしても断定できないため非特異的腰痛と呼ばれます。腰痛の約 85%はこの非特異的腰痛に分類されます。通常、腰痛症と言えば非特異的腰痛のことを指します。原因が確定できる特異的腰痛は、医療機関を受診する腰痛患者の 15%くらいの割合といわれています。その内訳は、腰痛自体よりも座骨神経痛を代表とする脚の痛みやしびれが主症状の疾患である腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)がそれぞれ4〜5%、高齢者の骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の方に多い圧迫骨折が約4%、結核菌も含む細菌による背骨の感染(感染性脊椎炎)や癌の脊椎への転移など背骨の重篤な病気が約1%、尿路結石や解離性大動脈瘤(かいりせいだいどうみゃくりゅう)など背骨以外の病気が1%未満です。多くは椎間板のほか椎間関節、仙腸関節といった腰椎の関節部分、そして背筋など腰部を構成する組織のどこかに痛みの原因がある可能性は高いところですが、特異的、つまり、どこが発痛源であるかを厳密に断言できる検査法がないことから痛みの起源を明確にはできません。骨のずれ(すべり)やヘルニアなどの画像上の異常所見があっても、腰痛で困っていない人はいますし、逆に、腰痛の経験があっても画像所見は正常な場合もあります。つまり、画像上の異常所見は必ずしも痛みを説明できないことが理由の一つです。ぎっくり腰等の非特異的急性腰痛は、初期治療を誤らなければ多くは短期間でよくなります。しかし、一度発症すると、その後長期にわたり再発と軽快をくり返しやすいことが特徴です。(第2章 腰痛対策 - 厚生労働省)急に腰が痛くなったらまず危険信号(レッドフラッグ)をチェックするのが鉄則です。腰痛疾患の治療の優先順位は、「レッドフラッグ」「非特異的腰痛「神経根症状」という3つのカテゴリーに分類します。危険信号(レッドフラッグ)というのは、転移性脊椎腫瘍、脊髄・馬尾腫瘍、化膿性脊椎炎、椎体骨折、解離性大動脈瘤、強直性脊椎炎、閉塞性動脈硬化症、馬尾症候群などの存在を疑わせる危険信号のことです。全腰痛患者に占める割合は1〜5%でしかありませんが、絶対に見逃すわけにはいきません。具体的なサイン発症年齢が50歳以上である徐々に痛みを感じるようになったひどいケガをしてから腰が痛い(高所からの転落、交通事故など)絶え間ない痛みが徐々に強くなっている(夜間痛、楽な姿勢や動作がない)癌になったことがある全体的に体の調子が悪い原因不明の体重減少がある胸が痛い糖尿病がある腰の手術を受けたことがある尿道カテーテルの留置、静脈注射の濫用、HIVポジティブ尿路感染症になったことがある(腎炎、膀胱炎、尿道炎)ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)や免疫抑制剤を使っている背骨を叩くと激痛がある体が変形している熱がある腰が固くて前屈できない状態が三か月以上続いている尿が出ない、便失禁がある、肛門や会陰部の感覚がないこのリストに該当するものが一つでもあれば、必ず重大な病変があるというわけではありません。ですが、命にかかわるような病気がないことを確かめるために、整形外科医を受診して画像検査と血液検査を受けてください。とりわけ、馬尾症候群に特有な膀胱傷害(排尿困難、残尿感、尿失禁)、直腸障害(便失禁)、サドル麻痺(肛門や会陰部の感覚消失)、外陰部のほてりや灼熱感(女性の場合)が現れたときは緊急を要します。一刻も早く脊椎外科医の診察を受けるべきです。「日本脊椎脊髄病学会」のウェブサイトにアクセスして、「指導者リスト」から最寄りの脊椎外科医を探すといいでしょう(電話:03-3815-2270)。もし「レッドフラッグ」が一つもなければ、重大な病変が潜んでいる可能性は99%ないといえます。なぜなら、「レッドフラッグ」のない腰痛患者に、重大な病変が見つかるケースは、わずか0.04%しかないからです。(腰痛ガイドブック)【腰痛の原因】女性特有の腰痛が治りにくい人の5つの特徴腰痛の85%が非特異的腰痛です。命にかかわる病気がないとはいえ辛いものです。厳密に原因を特定できないため病院で腰痛の治療を受けていても改善がみられないために、病院を転々とされている方がすくなくありません。なかには40年以上、腰痛で苦しんでいると訴える方がみえます。腰痛の状態はひとそれぞれですので、一般的な意見になりますが、筆者が25年の病院・接骨院勤務、治療院経営の経験から腰痛が治りにくい人の特徴を5つ紹介させていただきます。骨盤後傾による腰の負担産後・妊娠・出産による反り腰(姿勢の変化)で腰に負担外反母趾・偏平足など足の問題で腰に負担過食・便秘による腰の負担婦人科系(子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症)、内科系(癌・感染症)の病気による腰痛何か参考になりましたら幸いです。1.骨盤後傾による腰の負担骨盤が後傾すると、腰が曲がって、猫背になり姿勢が崩れます。腰に負担がかかりますので腰痛の原因になります。また、坐骨結節が座面にあたり、おしりが痛くなりやすくなります。骨盤が後傾した状態は、骨盤内に内臓器が落ち込んでしまいます。これは体の中心で血液の循環を妨げてしまいますので、体温を下げてしまう原因になります。体は常に回復方向に進むのですが、体温が低下すると体の回復を鈍らせてしまい、いつまでも体の不調から抜け出せなくなってしまいます。骨盤を理解し、正しい姿勢と動作を見に付けることが大切です。▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)股関節 hip joint 股関節はお尻の関節「ヒップジョイント」股関節は英語でヒップジョイントといいます。股関節を確認するためには、まず大腿の外側で大腿骨の大転子という出っ張った骨を確認してください。大転子を指標にして、そのお尻側に股関節があります。ちょうどお尻のえくぼができる位置が「ヒップジョイント」です。▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)一般には股関節の位置について大腿骨前面の鼠径部辺りとされていますが、正しくは解剖学でヒップジョイント(股関節 hip joint )お尻のえくぼの位置になります。▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)骨盤が後傾すると股関節の可動域が制限されて腰に負担がかかる股関節を中心に体を動かせないと、どうしても腰で動くしかなくなります。実は腰痛で悩んでいる人たちは股関節ではなく、腰を中心に動いている方が多くみえます。以外に思われるかもしれませんが、足を動かすことも体幹を前屈させることも股関節の仕事なのです。腰痛で悩んでいる方たちは前かがみになるとき体幹を前屈する動作を腰で曲げるのが当たり前になっています。腰椎椎間関節は自由度の高い股関節に比べ可動域が小さいですから、腰ばかりで動いていたら負担に耐えかねて壊れてしまうのも無理はありません。股関節を中心に体を動かせなくなる原因として不良姿勢の習慣が大きいと思います。骨盤が後傾すると股関節の可動域が制限されて腰に負担がかかります。骨盤を理解し、正しい姿勢を身に付けることが大切です。2.妊娠・出産による反り腰(姿勢の変化)で腰に負担妊娠してお腹が大きくなるにしたがって、反り腰のきつい人は背中や腰に負担がかかるので腰痛に発展しやすくなります。また、産後、反り腰姿勢の習慣がもどらない人は背中や腰に負担がかかるので腰痛の原因になります。反り腰とは、腰椎椎間関節を伸展した姿勢のことをいいます。これは、胸郭を後ろに引き過ぎてしまった姿勢なので骨盤の上に上半身が正しく乗りません。そのため上半身の重みが腰に負担をかけることになります。ダンスジャルダン大森山王の中井信一先生と理惠先生のカップルです。プロダンサーの姿勢はとても綺麗にみえますが、その裏側では綺麗に動いてみせるために日々訓練に励んでいます。理恵先生のお話では反り腰で腰痛に悩む選手が多いそうです。姿勢については、プロの世界でも難しい課題です。骨盤を理解し、正しい姿勢と動作を見に付けることが大切です。3.外反母趾・偏平足など足のアーチ構造の問題で腰に負担足に外反母趾や偏平足などの問題がある場合は、足のアーチ構造が崩れていますので接地衝撃をじゅうぶんに和らげることができません。そのため腰や膝、股関節にダメージが蓄積しますので痛みの原因になります。骨盤のアーチ構造と運動軸実は骨盤にもアーチ構造があります。骨盤は力学的にみると体幹の荷重が仙骨で二分され、それぞれの荷重は仙腸関節を経て両股関節へ至り、大半は下肢に分散されます。一部は内方に向かい両方の力のベクトルは恥骨結合で再び結ばれます。骨盤は左右股関節からアーチ構造を備えた位置が安定し強度を発揮するのです。このときの骨盤の運動軸は「第2仙骨」になります。骨盤が後傾した位置はアーチ構造がありません。骨盤が後傾することで運動軸は腰椎の方へ移動してしまいます。運動軸が第2仙骨にあるときは股関節運動を滑らかに行うことができますが、運動軸が腰椎の方にあると腰椎に負担が増えるばかりで、股関節の自由度は奪われてしまいます。▲しゃがむ力-スクワットで足腰がよみがえる(晶文社)足のアーチ構造と骨盤のアーチ構造「外反母趾」は、母趾球に圧を集中させて体重を支え続けた結果です。そ して、親指の役割はブレーキですから、いくら丈夫な構造物だとしても、常に圧を集中させて、ブレーキをかけて、動き続けていれば、それが壊れたとしても何ら不思 議ではありません。足のアーチ構造が保たれている状態母趾球に圧を集中させて体重をかけた状態母趾球に圧を集中させて体重をかけ続けた状態▲趾でカラダが変わる(日貿出版社)P.72外反母趾のメカニズム最終的には手術などの方法がありますが、根本的には母趾球へ集中的に圧をかけて体重を支えることを止めなければ、問題が解決させることはありません。そして、腰にかかる負担を軽減させるためには足と骨盤の両方のアーチ構造を取りもどすことが大切です。4.過食・便秘による腰の負担食べ過ぎると内臓に負担がかかります。疲労した腸は骨盤内に落ち込み骨盤が後傾しやすくなります。宿便が蓄積していると、その重さで骨盤が後傾しやすくなります。骨盤後傾は腰に負担がかかりますので腰痛の原因になります。過食・暴飲暴食から腰痛に発展する場合過食や暴飲暴食の習慣が続くと、内臓は疲労をして胃腸が定位置から下がってしまいます。そうすると腸は骨盤内に落ち込み、骨盤が後傾し、腰に負担がかかります。また、寝る前に食事をとると、寝ている間、体は消化吸収にエネルギーを使わなくてはいけません。そうすると、寝ている間に体を休め回復に集中できなくなります。寝ても疲れがとれないという方は食事の習慣を見直してみてはいかがでしょうか。胃下垂や下腹がぽっこりしている場合は、内臓の疲労が考えられます。胃腸を休ませてあげることが大切です。便秘症から腰痛に発展する場合宿便が多いと、その重みで骨盤を後傾させてしまうばかりでなく、腸腰筋という腰、骨盤、大腿の前面にある腰の大きな筋肉を圧迫してしまいます。腸腰筋は大腰筋、小腰筋、腸骨筋のこといいますが、その中でも大腰筋を圧迫してしまうとギックリ腰の原因になることがあります。便秘症は骨盤を理解し、正しい姿勢を身に付けてお通じを良好にすることが大切です。大腰筋大腰筋は、体の前面で第12胸椎、腰椎から太ももの付け根(大腿骨小転子)にある長い筋肉です。この筋肉は股関節を屈曲し、外旋する作用があります。▲動きのフィジカルトレーニング(春秋社)ギックリ腰魔女の一撃といわれるギックリ腰は急に激しい痛みに襲われることが特徴で、はっきりした原因はわかっていません。急に腰が痛くなったらまず危険信号(レッドフラッグ)をチェックするのが鉄則です。他の内臓疾患が原因となっている場合もあるので、自分はギックリ腰だ、と決め込まずに、まずは病院を受診し、医師からアドバイスをもらうのが良いでしょう。5.婦人科系(子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症)、内科系(癌・感染症)の病気による腰痛内臓に病変がある場合にも、腰に痛みが出現する場合があります。これは「関連痛」というもので、痛みの原因部分とは違う部分に発生する痛みのことです。この関連痛で腰に痛みが発生する代表的な臓器は子宮・腎臓・肝臓です。婦人科、内科を受診しましょう。尿漏れ、骨盤が後傾すると腰に負担がかかるばかりでなく「陰部神経」に影響する骨盤が後傾すると骨盤内臓器の位置関係にも影響します。そのため腰痛を訴える方の中には「尿漏れ」のある方が結構な割合でみえます。これは、陰部神経に負担がかかっている可能性があります。腰と骨盤の境には仙骨神経叢という神経があります。この神経は骨盤内を支配する陰部神経、下肢を支配する坐骨神経、腓骨神経、脛骨神経へ枝分かれします。腰が痛いときに尿漏れ、下肢の方にも症状が出るときは、仙骨神経叢に負担がかかっていることがあります。尿漏れの予防は、骨盤を理解し、正しい姿勢を身に付けて陰部神経に負担をかけないことが大切です。▲解剖学アトラス 越智淳三=訳【実体験】ギックリ腰になったとき、できるだけ普段通りに仕事をしたら1日で治った2か月のうちに3回ギックリ腰で寝たきりになった私は20代の頃は腰痛に悩まされていました。学生時代は柔道をやっていたので怪我が多く体に無理をさせました。柔道をやっていたことから柔道整復師の国家資格を取得し、さらに東洋医学に興味が沸き、鍼灸師、あん摩マッサージ師の国家資格を取得しました。当時は病院や接骨院に勤務し、開院のための修行に励んでいました。ところが、20代の私は体力に自信がありましたが、仕事の忙しさと人間関係の難しさによるストレスからなのか、体の古傷が混乱しているような疲労感、頭痛や腰痛に悩まされていました。いろいろな先生方に治療をしていただきましたが、腰痛においては酷くなるばかりで、前に屈もうとした時にギックリ腰を発症して2週間寝たきりになり仕事に行けなくなりました。これが治りかけた時に洗面所で再びギックリ腰を発症、トイレに行くにも床をはうようにしか動けませんでした。結局、3回同じようなギックリ腰を経験し2ヶ月くらいは腰の痛みで苦しんでいました。当時は、いろいろな先生にお世話になりましたが、結局、決め手になるような改善はなく、不調続きで勤務をしていました。運動をはじめてから腰痛や体の不調が軽減した結婚し、子供ができた頃から、休みの日はアウトドアにでかけるようになりました。子供と一輪車に乗って遊んだり、山歩きに出かけたりするようになったからでしょうか、運動をするようになってから腰痛ばかりでなく、体の不調が軽減したようでした。そのころの経験が、現在の骨盤や股関節の研究をはじめるきっかけになりました。どれだけ筋肉をマッサージしたでしょう、どれだけ体中に鍼を刺したでしょう、どれだけ先生方に手をかけてもらったでしょう、それでも決め手となる改善がなかったものが、自らの運動で激変したのですから私の治療概念は180度転換しました。私は腰に負担をかける原因をつきとめたくて、何とか骨盤や股関節を体現しようと試行錯誤していました。再び、ギックリ腰の発症私の体は回復方向へ向かっていましたが、朝の洗面で少し屈もうとした時に腰に激痛が走りました。私は独立して治療院を開院していましたので、今回は仕事を休むことができません。腰が動かないようにコルセットを巻いて、股関節を使ってゆっくり動ける範囲内で普段の業務にあたりました。前かがみになるとき、いすから立ち上がるとき、歩きはじめなど、腰を固定しているのに激痛が走ります。私は普段、腰を使って動作していて、股関節を使って動くことができていなかったことを理解できました。腰を使って動くと激痛が走る、股関節を使って動くと痛くない。それは一輪車に乗ってバランスをとる感覚に似ています。骨盤、腰、胸郭、頭はできるだけ並べておいて、股関節を中心に動きます。体の中は激痛を避けて動くために、腰から股関節への動作の転換に必死でした。それでも、なんとか患者さんたちに気づかれないように仕事をやり終えました。翌日は、多少違和感を腰に感じましたが、痛みを感じることなく通常通りの業務にあたることができました。一日でギックリ腰が治ったことに私は驚き、さらに腰痛の真実を知りたくて、その深みをめざすのです。腰が痛くてもできるだけ普段通りに動く「安静」!?安静にしている期間が長期に及ぶと回復が遅れるということがわかっています。それは筋委縮、関節拘縮、骨粗鬆症、起立性低血圧、心肺機能低下、高カルシウム血症、尿路結石、静脈血栓塞栓症といった、重大な合併症をまねく危険性があるからです。昔は痛みがあれば「安静」にするということが、あたりまえでした。現在は激痛のために起き上がれない、動けないという場合はやむを得ないにしても、ベットで安静にするよりも、ベッドで起き上がれないのなら、起き上がることからはじめる、それができたら、今度は家の中を歩く練習をする、人の手を借りてもいいし、壁つたいでもかまいませんから、とにかく立ち上がって自分の足で歩くことが、回復への近道とさせれています。私も仕事を休める状態なら安静にしていましたが、実際に動ける範囲で動いてみて回復の近道だということを実感しました。私の腰痛の原因は姿勢不良と腰に偏った動作の習慣だったその後は、たまに腰が痛くなりそうなときはありましたが、股関節を中心に動く訓練をしていましたので、もう恐れることはありませんでした。私のような腰痛のタイプは筋肉や靭帯に原因がありませんから、マッサージ、鍼、ストレッチで改善しません。姿勢のバランスを整えて、腰から股関節中心で動くことができるように改善していくことが必用です。私と同じような腰痛のタイプの方はたくさんいます。何か参考になれば幸いです。【予防】正しい骨盤位置「骨盤後傾の姿勢チェック」日常生活の姿勢を見直す骨盤を後傾した姿勢は腰に負担がかかります。正しい骨盤の位置で生活ができるようになると股関節の可動域が広がることで腰にかかっていた負担が軽減されます。日常生活の姿勢を見直す美しく疲れずに立つ足の小指を意識する流れるように歩く重心の移動を意識する楽に長く走る心臓も肺も足も疲れない安全に健康的に自転車に乗るハンドルは小指から握る優雅に楽しくピアノを弾く美しく健康的に食事をする所作の美しさが内臓にも影響する美しく疲れずに立つ足の小指を意識する▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)NG▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)流れるように歩く重心の移動を意識する▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)NG▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)楽に長く走る心臓も肺も足も疲れない▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)NG▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)安全に健康的に自転車に乗るハンドルは小指から握る▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)NG▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)優雅に楽しくピアノを弾く▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)NG▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)美しく健康的に食事をする所作の美しさが内臓にも影響する▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)NG▲人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)自分で自分の体の健康管理を行うことセルフメディケーションセルフメディケーションとは、世界保健機関(WHO)による定義では、「自分自身の健康に責任をもち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」とされています。狭義の意味は、自己の健康に自己が最終責任をもつという理念に沿って、健康面での適切な意思決定に必要な、基本的健康情報やサービスを調べ、得、理解し、正しい知識を持って、自己治療をすることです。医師の診察をうけなくても治療が可能な軽度な病気が対象です。広義の意味は、健康維持、疾病予防の方法を食事、運動、休養などまで「自分で自分の体の健康管理を行うこと」です。腰痛の改善には自己管理が大切です。【治療】腰痛の治療方法「徒手療法」「運動療法」姿勢のバランス調整と動作改善当院では小学生からプロスポーツ選手までの腰痛治療をサポートさせていただいています。痛みの程度、痛みの箇所、痛みが出るタイミングなど個人差がありますから、腰痛といっても人それぞれ訴えている背景や経過は異なります。治療方法はオーダーメードで考えていかなければなりません。問診・視診・触診・徒手検査が重要腰痛で、来院された場合は、まず「問診」で痛みの状況や既往歴などを伺います。その後、体を見て異常の有無を調べる「視診」や、体を動かして痛みの起こり方や関節の動きを調べる「触診」をおこないます。これらの結果により、おおよその原因を絞り込みます。そして、さらに詳しく、筋肉、関節、骨、神経、感覚などの状態から、その体がどのような状態なのかを把握するために「徒手検査」をおこないます。ほとんどの腰痛は1か月以内に痛みがなくなる心配のないものです。ただし、症状が悪化した場合や、3か月以上症状が続く慢性腰痛の場合は、既往歴が関係して治り難くしている可能性が高いので、より詳しく問診・視診・触診・徒手検査をおこなうことが重要です。徒手療法で腰に負担がかからない姿勢のバランス調整徒手療法は動きが制限されている組織(関節・筋肉・軟部組織)の状態を改善することで症状の軽減や機能の回復を目指す療法のことです。問診・視診・触診・徒手検査から導き出した、その体にとって必要な施術(徒手療法)を施します。運動療法で腰に負担がかからない股関節中心の動作方法へ改善運動療法は体の全体または一部を動かすことで症状の軽減や機能の回復を目指す療法のことです。運動療法には、体の状態により様々なアプローチ方法があります。問診・視診・触診・徒手検査から導き出した、その体にとって必要な運動療法を選択することが必用です。10年来の腰痛・下肢症状、50代女性50代女性、主訴は2か月前から腰・お尻・太ももにかけて痛みが辛いそうです。しゃがむ動作とあぐらの姿勢で痛みが走ります。10年前から腰痛の治療を医療機関で受診中。自分でも姿勢を気を付けたり、腰痛の原因を考えたりしていますが治りません。もしかしたら、趣味のお琴をする際に、楽器に対して正対しない姿勢が良くないのかもと、趣味を手放そうとしているようすでした。腰痛で悩まされるまでには、フルマラソンを走ったときに膝を故障、テニスの練習中にも膝を故障、内科の手術歴がありました。徒手検査では、脊柱で疼痛逃避姿勢が確認できました。徒手検査は、筋肉、関節、骨、神経、感覚などの状態から、その体がどのような状態なのかを把握するためのものです。普段から姿勢を気を付けていても脊柱までは自覚できるものではありません。腰痛は10年以上も続いているので慢性化し、腰椎1-2番の可動を制限していました。症状が慢性化して長期に及んでいる状態は、関節の制限を解除することが難しいです。このような場合は、腰に症状を出していたとしても、別の箇所の原因が複数重なり合っていることが多くあります。徒手検査で原因を探りながら施術を進めていくと、腰の運動を制限している複数の原因が浮かび上がりました。そして、原因を一つ一つ処理していくと、今回の要因に辿りつき、なんとか、腰椎の可動制限を解除できました。再度、徒手検査で確認をしてみると、まだクリアしないといけない項目がありました。このような項目を放置すると、再発する可能性が高いのです。再発を予防するために必要な運動療法をおこなうことが必要です。運動療法は、感覚と運動の循環を良好にし体の機能を正常にするためにおこないます。しゃがむ動作とあぐらの姿勢を再度、確認してみると痛みが走ることなく楽になりました。そして、しゃがむ動作が滑らかにおこなえるようになったことで、今回の症状はお琴の姿勢の癖が影響していたことがわかりました。最後にお琴の正座姿勢を見直しましたが、腰に負担がかかる姿勢が身に付いていました。今後、正しい姿勢を身に付けていくことで、楽しく趣味を続けることができるはずです。腰痛治療のサポートをご希望の方当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MA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JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • 治療の考え方
    治療の考え方えにし治療院は、運動療法と徒手療法をもちい、「体の機能回復」をめざしています。院長:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。股割り歴20年、MATAWARI JAPAN 代表。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細不調の原因とメカニズム心身の不調が起こる原因とメカニズムは複雑です。当院では、さまざまな心身の不調の元にある、体の機能状態に着目しました。その体の機能を良好にすることにより、心身の不調に対して速やかに対処できる、すなわちそれによって、回復力を高めることができ、体のつながりを取り戻せると考えています。本来あるべき体の状態怪我や病気は、そのときの体の状態では、そのとき生じていたストレス(ハードワーク、負荷や衝撃の大きさ)に耐えられなかったために現れた、一種の結果です。結果が現われるということは、それに対応する原因が、まずあったはずです。その原因に目を向けなければ、何をしてももとの木阿弥でしょう。それは、ただがんばればいい、工夫すれば乗り越えられる、という類のものではありません。病気や怪我をする前の体の状態が機能的にどのような状態であったかわかりませんが、ストレスに対処できるほどの体の機能を、そのときは持ち合わせていなかったということは確かです。ですから、「本来あるべき体の状態」を目指すことが、再発しない本当の完治だと当院では考えています。「本来あるべき体の状態」に回復するには「本来あるべき体の状態」に回復するには、治療を通じて、深部感覚を目覚めさせ、自己を実感できる骨格ポジションを作る必要があります。そして、自分の体を所有し、自分の体をコントロールできるようにしていくのです。深部感覚を目覚めさせる*深部感覚とは「固有感覚(proprioception)」、自分の身体を所有する感覚、つまり、自分を感じる感覚です。この感覚を発見したのはイギリスの生理学者であるサー・チャールズ・シェリントン(1857-1952)です。深部感覚というのは、目を閉じた状態でも手足の位置や曲がりぐあい、その動きを感じることができる感覚です。皮下、筋肉、腱、筋膜、骨膜、関節などに受容器があります。受容器(固有感感覚受容器 proprioceptor)とは、身体の内部の刺激を感知する細胞や器官のことで、筋紡錘、腱紡錘、ルフィニ小体、パチニ小体などがあります。深部感覚には、主に「位置覚」、「運動覚」、「重量覚」などがあります。私たちは、目を閉じていても四肢や体幹の各部位の位置関係がわかる位置覚、関節の動きがわかる運動覚、物をもってその重さがわかる重量覚のおかげで自分の身体を所有することができるのです。私たちは、身体の内部の刺激を受け取り(受容器)、その刺激の情報を中枢で処理・統合したり、脳の情報を筋肉に伝えたりして知覚するこよができます。これに加えて、皮膚が関節の動きにつられて伸びたり、縮んだりすることによって、皮下にある受容器が働きます。つまり、深部感覚は、自らが動くことによって生じる、身体の内部の刺激を感じ取る感覚なのです。深部感覚とは、感覚を失って、はじめて、その存在を知る感覚しかし、深部感覚は体の位置、緊張、動きを無意識のうちに自動的に調節する感覚ですから、そもそもが意識されない感覚の流れであり、意識にのぼらない感覚ともいえます。実際、怪我や病気によって深部感覚を失ってみて「深部感覚の存在」を実感できる感覚です。確かなことは、「この感覚は、自らが動くことによって生じる体の内部の刺激を感じ取ることでしか目覚めない」ということです。ですから、当院の運動療法は、患者さんに主になっていただき、体の機能低下が著しく、どうにも自分では手におえない方のサポートとして徒手療法をもちいています。スポーツ整体と鍼を使わない経絡調整で感覚と運動を好循環へ当院の徒手療法と運動療法故障・不調の治療、腹・腸を整える(腸整)、足・体のメンティナンス、大腰筋調整、などに対応します。徒手療法は、鍼を使わない経絡調整伝承按摩術スポーツ整体体の状態に必要な方法で感覚と運動を好循環へアプローチします。運動療法は、回復の方向へ進む方法健康の増進・促進する方法パフォーマンスアップのトレーニング方法体の状態に必要な方法を指導いたします。施術・パーソナルトレーニングをご希望の方へ当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • 【股関節】股割り・180度開脚前屈
    【股関節】股割り・180度開脚前屈股割りについては、これまでに執筆してきた書籍でも述べてきました。ですが、文章では表せないことがたくさんあります。人それぞれに体の状態が違いますから、当然、股関節の状態も人それぞれです。当院では、来院された方の股関節の状態に必要な股割りトレーニングの指導しています。監修:中村考宏股割り歴20年。MATAWARI JAPAN 代表。柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。えにし治療院院長。パーソナルトレーニング。【DVD】構造動作トレーニング “股割り”を極める(BABジャパン)、著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、しゃがむ力――スクワットで足腰がよみがえる(晶文社)、“動き”のフィジカルトレーニング(春秋社)他多数。メディアUP!−名古屋テレビ【メ〜テレ】で股割り紹介。テレビCM股割り「割る」出演。BABジャパン 月刊秘伝10月号「股割りの秘密」【前編】【後編】。他プロフィール詳細「股割り」は最小最短の型えにし治療院で指導している股割りは構造動作理論に基づくトレーニングです。股割りはテクニックではありません。運動の基礎となる土台を築く地道な訓練です。運動の考え方が整理されている人で股割りの第一段階までをさらりとこなしてしまう人がいますが、それはごく稀です。そんなに簡単な訓練ではありません。私はかなりの時間と気力を要しました。ですが、チャレンジする価値は十分にあると確信しています。参考になれば幸いです。構造動作理論「Anatomical Activity」のトレーニングとは構造動作理論の「Anatomical Activity」とは、人体構造に即した自然で躍動的な動作であるという意味です。Anatomical (アナトミカル)は、解剖の、解剖学上の、構造(形態)上の意味、Activity (アクティビティ)は、活動的、活発の意味があります。自然な運動には適切な重心移動が必要です。重心は適切な構え、適切な姿勢により円滑に移動します。 構造動作トレーニングは、“ヒトのカラダ”の「構造」まで遡り、適切な姿勢、構え、運動を問い、「筋力」で無理矢理支えてきた全身のバランスを、骨格を始めとする自然な「身体構造」によって支える肉体に作り変えてゆくトレーニング理論なのです。構造動作理論股割りの目的は股割りは股関節をコントロールできるようにするためのトレーニングです。そのためには一連の動作をおこなうのに必要な神経系統を構築する必要があります。股割りができない段階は、股関節のコントロールができていません。一連の股割り動作に必要な神経系統を構築できるよう正確な動作を身に付けていくことが大切です股割りのやり方・方法床に座って大きく開脚、股関節の外転、外旋をキープする。趾(あしゆび)を握り込みながら足関節の背屈をキープする。基本ポーズでお腹辺りに重心を置いて体幹をまとめる。重心を前方へ移動し開脚前屈をする。開脚前屈で床に下腹が接触、股関節を切り返す(ロールオーバー)。股割り【開脚前屈】股関節の切り返し構造動作理論に基づく股割りの股関節の切り返しです。股関節は、外転、外旋、屈曲〜内転、内旋、伸展に切り替えます(ロールオーバー)。[DVD]構造動作トレーニング “股割り”を極める(BABジャパン)構造動作トレーニング “股割り”を極める [DVD] MATAWARI JAPANMATAWARI JAPAN 股割り・開脚前屈まず、大腰筋の作用で「開脚前屈」をできるようにする開脚前屈は恥骨、下腹、お臍の順に床に接触する 開脚前屈のやり方は、大きく開脚をして、足関節背屈、足の指を握ってキープ、重心を前方へ移動し、体幹を前屈します。このとき、恥骨、下腹、お臍の順に床に接触します。股割りことはじめ、まずは開脚前屈をできるようにする股割りトレーニングの指導【重心移動】股割り開脚前屈は体幹をキープして股関節をコントロールするスポーツ選手の股割り「180度開脚前屈」股関節のキレを鍛える方法初心者への股割りサポート一流のスポーツ選手は、体の細かな機能まで使える状態にあります。一般のスポーツ選手が一流のスポーツ選手の動作を真似しても同じようにならないのは体の細かな機能まで使える状態にないからです。そのような体の細かな機能まで使える状態にある選手でさえも、スランプや故障に悩まされることがあるほどです。体と動作というのは、実に難しく、その奥の深さが身に染みる今日この頃です。私は体の細かな機能まで使える状態を経験したいと思っています。もっと若い頃に構造動作トレーニングを形にできていたら、今頃はどうなっていたのか、と考えてもみますが、これは私の気づきの中から構築していったものなのでしかたありません。とにかく、今は目の前の神経系統を構築することに集中するのみです。 それでも私なりのトレーニング成果はあります。それは股関節の回転する動きの感覚が以前よりも厚くなってきていると実感できることです。体の細かな機能まで使える状態なら、スランプに陥ったとき股関節の使い方を見直すことで、股関節の回転する感覚を明確に感じ取ることができるようになりますが、そのような状態でなければ、体の機能を取り戻し、動きを感覚できるようにトレーニングしていかなければ決して感覚を取り戻すことは出来ないのです。股関節をコントロールするには、足先に意識が通る状態でなければなりません。そのため股割りトレーニングでは足首の適切な角度をキープすることが求められます。足関節の運動に作用する筋肉は足指の筋肉が含まれます。股割りトレーニングで、牧神の蹄を使った足の感覚トレーニングや足指トレーニングをおこなうのは、股関節をコントロールできるようにするために欠かせないからなのです。若い人たちは私よりも劇的な効果を出せると思いますので頑張ってください!趾(足指)トレーニング・足の感覚トレーニング【初公開】実践で使える180度前後開脚前屈(スプリッツ splits)私は股割りトレーニングを20年取り組んでいます。その間ストレッチと股割りの違いについて多くの質問をいただきました。しかし、その解説をしても、実際に股割りを体現できなければ理解することは難しいと思いました。ストレッチ理論は、1960年代にボブ・アンダーソン氏が提唱した理論で、現代では世界でも広く普及しています。日本でも医療やスポーツ業界の中に深く根付いています。 氏は、ハタヨガをヒントに様々なポーズを考案しました。股割りは開脚ポーズをして筋肉をストレッチするトレーニングではありません。骨格ポジションを正しく配列し、関節運動に筋肉が正しく作用する状態で円滑に重心移動がおこなえるように動作をトレーニングします。これまでに前後開脚(スピリッツ)についても、多くの質問をいただきました。私は、股割りで骨格、関節、筋肉、重心移動を理解すれば、自ずと前後開脚の仕組みが理解できるはずだと考えています。しかし、一般的にはストレッチ理論が主流なので、筋肉をストレッチして動作に繋がらない前後開脚のポーズをしている人がほとんどです。格闘技の足技、クラシックバレエ、などの動作のために前後開脚をするのであれば、ストレッチはパフォーマンスのマイナスになる恐れがるので注意が必要です。股割りチャレンジ東京・股割りチャレンジ教室第3日曜日(+前日の土曜日)「股関節の回転力」をアップして、運動の質を根本から変える構造動作の「股割りトレーニング」を指導します。構造動作トレーニング・東京教室「“超”スムーズな動きを作る 〜 股割りチャレンジ教室」股割りパーソナルトレーニングをご希望の方当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • 個人指導・パーソナルトレーニング
    個人指導・パーソナルトレーニング当院では構造動作理論に基づくトレーニングを指導しています。構造動作トレーニングは、骨格、筋肉、関節、感覚を統合し、神経系統を構築することを目的とするトレーニングです。構造動作理論に基づくトレーニングえにし治療院:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。パーソナルトレーニング。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細ご希望をお知らせください定期的に来院できないので集中的に不調の改善対策をしたい動作改善、パフォーマンスアップのヒントがほしい骨盤、骨格の位置を確認してほしい自分が行っているトレーニングの方向性を確認してほしい定期的に来院できないのでマンツーマンでトレーニングを見てほしいなどパーソナルトレーニング・メニュー中村考宏(柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師)パーソナルトレーニング・個人指導20,000円集中マンツーマン指導(例えば、360分 )相談出張相談項目名ここに説明文を入力)★ -->*予約が必要ですお申込みPC用 申込み手続きへ進むスマホ用 申込み手続きへ進むユーチューブ動画中村考宏 Taka Nakamura YouTube チャンネル⇒ @eni4matawariこのチャンネルはトレーニングを取り組まれている方向けに自分自身が実践研究している内容をお伝えしています。施術&パーソナルトレーニングの様子なども紹介していますので、ご来院の際の参考にしてください。*動画制作に協力してくださる方がありましたら、よろしくおねがいいたします。
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  • 書籍
    指先から身体を整えるえにし治療院の治療、機能回復訓練に興味のある方におススメの本は、「指先から身体を整える」機能回復のための所有感覚メソッド(春秋社)です。各部の骨格ポジションを整えて末端の感覚を磨き、全身がつながりを取り戻すことで、回復力の高い身体を手に入れる基本的な方法を紹介しています。著作指先から身体を整える 機能回復のための所有感覚メソッド(春秋社)しゃがむ力――スクワットで足腰がよみがえる(晶文社)「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)骨格ポジショニング(学研パブリッシング)“動き”のフィジカルトレーニング(春秋社)「骨盤おこし」でからだの不調は消える(PHP文庫)趾でカラダが変わる(日貿出版社)人は「骨盤」から健康になる(マキノ出版)女性のための「骨盤おこし」―骨格美メソッド(春秋社)骨盤おこしエクササイズ(カンゼン社)「骨盤おこし」で身体が目覚める(春秋社)【DVD】構造動作でカラダを変える! 足指トレーニング(BABジャパン)【DVD】構造動作トレーニング “股割り”を極める(BABジャパン)
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  • 構造動作理論に基づくリハビリ、トレーニング
    構造動作理論に基づくリハビリ、トレーニングえにし治療院の治療は構造動作理論に基づいています。構造動作理論は医学・運動学・解剖学・生理学・自然科学の視点からヒトを読み解くトレーニング理論です。これはえにし治療院院長の中村考宏が臨床と実践研究、自身のスポーツ障害のリハビリ経験などを総合して導き出しました。臨床では、腰痛、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、分離すべり症、頸椎症、野球肩、五十肩、ジャンパーズニィー、膝関節内側側副靭帯・半月板損傷、末梢神経麻痺、股関節痛、変形性股関節症、テニスエルボウ、シンスプリント、足底筋膜炎、外反母趾、フォーカルジストニア、腱鞘炎など様々な症例と向かい合ってきました。えにし治療院の治療は、運動療法から始まり、その後、パフォーマンスアップのため股関節メカニズムの実践研究へと発展していきました。院長:中村考宏柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。股割り歴20年、MATAWARI JAPAN 代表。パーソナルトレーニング。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細構造動作理論の「Anatomical Activity」とは構造動作理論の「Anatomical Activity」とは、人体構造に即した自然で躍動的な動作であるという意味です。Anatomical (アナトミカル)は、解剖の、解剖学上の、構造(形態)上の意味、Activity (アクティビティ)は、活動的、活発の意味があります。自然な運動には適切な重心移動が必要です。構造動作トレーニングで内部環境を開拓する重心は適切な構え、適切な姿勢により円滑に移動します。 構造動作トレーニングは、“ヒトのカラダ”の「構造」まで遡り、適切な姿勢、構え、運動を問い、「筋力」で無理矢理支えてきた全身のバランスを、骨格を始めとする自然な「身体構造」によって支える肉体に作り変えてゆくトレーニングです。カラダの各器官の役割は、骨が身体を支え、関節が重心を運び、筋肉が骨格位置を調整する。そして、自身の運動から生み出される刺激は内部の世界をつくります。内部環境には深部感覚という自分の存在を映し出す感覚があり、これによってカラダの位置や関節の運動方向など知ることができるのです。しかし、スポーツ外傷やパフォーマンス低下などの症例では深部感覚の低下が数多くみられます。そのような人たちは、深部感覚が低下して自分のカラダの扱いがままなりません。構造動作トレーニングでは筋骨格系に留まらず、内部環境を積極的に開拓していきます。構造動作トレーニングの目的構造動作トレーニングは、骨格、筋肉、関節、感覚を統合し、神経系統を構築することを目的とするトレーニングです。【筋肉】動きのフィジカルトレーニング【骨格】骨格ポジショントレーニング【感覚】深部感覚トレーニング筋肉、骨格、感覚トレーニングが柱にあります。【足】趾・足の感覚トレーニング【股関節】股割りトレーニング【足膝股関節】スクワットトレーニング趾トレーニングで【骨格】【重心移動】の基礎をつくり、股割り、スクワットトレーニングで【関節】運動の方向性、【反射】連動伸張反射、【神経】系統の構築をしていきます。さらに、ロウギアランニングで【平衡感覚】リズム、バランスをトレーニングする壮大な構成になっています。パーソナルトレーニング構造動作トレーニング・パーソナルトレーニングをご希望の方当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、人それぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必要な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。施術・個人指導の申込み*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はえにし治療院(MATAWARI JAPAN)・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。
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  • アクセス
    交通アクセスのご案内当院名古屋からのアクセスも快適です。名古屋西I.Cからお車で約30分でお越し頂けます。また、桑名駅から養老鉄道で14分ですので、公共交通機関を利用してお気軽にお越し頂けます。車をご利用の場合名古屋から名古屋西I.Cから東名阪自動車道を四日市方面へ15km(約10分)、桑名東I.Cを下り、ひとつ目の信号を左折して、国道258号線を岐阜方面へ、5km(約10分)進みます。香取南交差点を左折し、多度大社鳥居をくぐってすぐの小山交差点を右折して、多度駅へ、1km(約3分)進みます。多度駅奥のコインパーキングをご利用ください(1日400円)。四日市から国道1号線を名古屋方面へ、安永交差点を左折して国道258号線を岐阜方面へ、10km(約20分)進みます。香取南交差点を左折し、多度大社鳥居をくぐってすぐの小山交差点を右折して、多度駅へ、1km(約3分)進みます。多度駅奥のコインパーキングをご利用ください(1日400円)。岐阜から国道21号線を大垣方面へ、13km(約27分)進みます。楽田町交差点を左折し、国道258号線を四日市方面へ、25km(約40分)程進みます。香取南交差点を左折し、多度大社鳥居をくぐってすぐの小山交差点を右折して、多度駅へ、1km(約3分)進みます。多度駅奥のコインパーキングをご利用ください(1日400円)。東京から東名(新東名)高速・伊勢湾岸道を四日市方面へ350km(約4時間20分)進みます。国道258号線を岐阜方面へ、15km(約30分)進みます。香取南交差点を左折し、多度大社鳥居をくぐってすぐの小山交差点を右折して、多度駅へ、1km(約3分)進みます。多度駅奥のコインパーキングをご利用ください(1日400円)。大阪から新名神高速道路を桑名方面へ120km(約1時間30分)進みます。亀山JCTから東名阪自動車道を使い、桑名東I.Cまで32km(約30分)進みます。桑名東I.Cを下り、ひとつ目の信号を左折して、国道258号線を岐阜方面へ、5km(約10分)進みます。香取南交差点を左折し、多度大社鳥居をくぐってすぐの小山交差点を右折して、多度駅へ、1km(約3分)進みます。多度駅奥のコインパーキングをご利用ください(1日400円)。電車をご利用の場合近鉄線をご利用の方【桑名駅より養老線をご利用になる場合】名古屋駅より近鉄名古屋線・急行で桑名駅へ(約20分)。桑名駅より養老鉄道で多度駅へ(約14分) 。多度山方面へ徒歩2分。【桑名駅よりタクシーをご利用になる場合】名古屋駅より近鉄名古屋線・急行で桑名駅へ(約20分)。桑名駅よりタクシーで当院へ(約20分)。タクシー料金は4,000円[税別]前後です。【当院周辺のタクシー会社】名鉄タクシー:0594-23-6677近鉄タクシー:0594-22-0268※タクシーをご利用の場合は、桑名駅西口タクシー乗り場が便利です。【時刻表】桑名駅の時刻表多度駅の時刻表飛行機をご利用の場合中部国際空港(セントレア)をご利用の方各地の空港から中部国際空港(セントレア)へ、中部国際空港駅より名鉄空港線で名古屋駅へ。名古屋駅より電車またはタクシーでお越し下さい。タクシー料金は約10,000円[税別]〜11,000円[税別](約35分)です。※有料道路利用代金は別途必要になります。 県営名古屋空港をご利用の方各地の空港から県営名古屋空港へ。県営名古屋空港よりタクシーでお越し下さい。タクシー料金は約11,000円[税別]〜14,000円[税別](約55分)です。※有料道路利用代金は別途必要になります。ヘリポートをご利用の場合ヘリポート完備のホテル多度温泉の宿泊が便利です。ホテル多度温泉からタクシーで当院へ、5.3km(約9分)。ホテル多度温泉えにし治療院えにし治療院えにし治療院は、三重県桑名市多度町にある、治療院です。当院は、体の不調や故障の治療はもちろん、体のメンティナンス、健康維持促進、動作の質を向上させるためのパーソナルトレーニングにもご利用頂けます。こちらのページは、えにし治療院への交通アクセスについて掲載。車や電車、または飛行機をご利用の場合と、それぞれのアクセス方法を紹介しています。当院は、すべてオーダーメイドで対応いたします。
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